木村拓哉が憲法9条論者に?新ドラマ『BG』背景にテレ朝の”お花畑思想”

デイリーニュースオンライン

Photo by Pixabay(写真はイメージです)
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 木村拓哉(45)の主演ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)が18日にスタートし、平均視聴率は15.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークした。木村にとっては『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)以来となる1年ぶりのドラマ出演だったが、変わらぬキムタク人気を見せつけた。

『BG』の評判はSNS上でも概ね「面白かった」と上々だ。「岡田准一(37)が『SP』シリーズ(フジテレビ系)で見せるパルクールばりの動きには遠く及ばない」とアクションについての不満の声は見られたものの、「キムタクは良くも悪くも変わらない」と自然体の演技を評価する声も高く、それが「テレ朝のシンプルで力強いストーリー」にうまく合って、江口洋介(50)をはじめとする「豪華な脇役陣もキムタクをうまく盛り立てている」と、「キムタク復活」の予感させる船出となった。

 だがその一方で、井上由美子(56)の脚本について、ある新聞社の政治記者はこんな指摘をしている。

「編集部でリアルタイムで見ていたのですが、キムタクが何度も言う『丸腰だからこそ人を守れる』という意味深なセリフが『憲法9条的だ』と話題になりました。ボディーガード=国防と考えると、攻撃する武器を持たない島崎章(キムタク)は、専守防衛の戦後日本に見えてきます。島崎は、拳銃の携帯を許された警視庁SPの落合(江口洋介)に『あなた方が拳銃を出さなかったら、犯人は刃物なんか出さなかったんじゃないですかね?』と尋ねます。これは『日本が武器を持つから相手(北朝鮮)もより強い武器を持って攻めてくる』という憲法9条支持者やテレビ朝日をはじめとするリベラルメディアの考えにそっくりなんです」

 丸腰だからこそ人を守れるーー。パラドキシカルで、ドラマとしては面白い価値観である。しかし、「こちらが丸腰だったら犯人が武器を出さなかった」というのは、結果から後付けした希望的観測であり、はじめから武器を持って現れるどこかの国のような犯罪者の存在を端から想定していない。たしかに朝日新聞=テレビ朝日的な”お花畑”理論かもしれない。

「加えて、部屋に軍事ヘリの模型を飾る、元自衛官の高梨(斎藤工・36)は『死ぬ気でやらなきゃクライアントの盾になれない』と殉国的な右翼のように描かれます。島崎を『臆病者』と決めつける高梨に島崎は『恐怖心があるから危険を回避しようと思うわけで。怖くないっていうのはやけくそと変わりないっていうか。俺は怖くない人と組むのは怖いな』と看破します。これも、なんとなく北朝鮮や中国に強硬な姿勢をとろうとする保守派のネット世論を諌めているように受け取れました」(同上記者)

 いささか考えすぎのような気もするが、北朝鮮問題で敵基地攻撃能力が日本の専守防衛を脅かすのではないかと議論になる昨今、ボディーガードと国防に結びつける向きもあるのだろう。ともあれ、日本の危機は、憲法9条を「BD」代わりに奉っても守ってもらうべきなのか、それともアメリカに「SP」を要請すべきなのか、はたまた自力で身を守れるよう強くなるべきなのか。ドラマのように簡単にはいきそうもない。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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