おすすめのミステリー小説20選! 大学時代に読みたい、あの名作を紹介

推理・ミステリー小説は謎が謎を呼び、結末が知りたいがゆえについつい読み進めてしまうもの。はじめて読書をする人にすすめるなら「推理・ミステリーもの」と言われるほど、読者層の幅が広いジャンルでもあります。大学生世代にもミステリー小説のファンは多いことでしょう。ここでは、日本の推理・ミステリー小説10選、海外の推理・ミステリー小説10選を紹介します。ミステリー小説好きが選ぶ、おすすめの1冊。ぜひお気に入りのミステリー小説を探してみてください。

初めてミステリー小説に挑戦する方は『三毛猫ホームズシリーズ』をおすすめします。『セーラー服と機関銃』など、赤川次郎の作品は読みやすいものが多く、猫が主役ということで堅苦しくなく物語りに入っていくことができます。本作は三毛猫シリーズの第一作目です。冴えない刑事を影に日向に支える三毛猫、ホームズの軽妙なやりとりが魅力です。
おすすめのミステリー小説2. 『白ゆき姫殺人事件』湊かなえ ~ネット社会の恐怖~同僚が殺された、と相談を受けた記者は、取材を進めて行くうちに「城野」という人物が犯人ではないかと推測します。犯人であるということを前提で踏まえた記事を書き、彼女の友人から抗議を受けるも、それも歪曲して報道します。近年加熱する報道やSNSを題材にしたサスペンス小説です。
おすすめのミステリー小説3. 『罪の声』塩田武士 ~あの歴史的迷宮入り事件が題材~1984年に起こった「グリコ・森永事件」を題材にしたミステリー小説です。実際の事件では「子どもの声を録音したテープ」が話題になりましたが、小説ではその「声を録音した子ども」が主人公として登場します。時効を迎えても、決して忘れるわけではありません。読んでいくうちに犯人の手記を読んでいるような、リアルな感覚に囚われます。
おすすめのミステリー小説4. 『ななつのこ』加納朋子 ~やさしいミステリー小説~あるとき短大生の主人公は『ななつのこ』という本に出会い、ファンレターを出します。日常のちょっとした事件を書いて送ったところ、解決編のような手紙が届くのでした。ミステリーといっても誰かが殺されるということはありませんが、ミステリー小説らしく、最後はきちんと伏線を回収してくれるので、本格ミステリーが好きな方にもおすすめです。
おすすめのミステリー小説5. 『もえない』森博嗣 ~タイトルに含まれる意味とは~クラスメイトの死をきっかけに、平凡だった日々がじわじわと変化していく様子が描かれています。死んだクラスメイトは主人公にネームプレートを用意していました。なぜ、用意されていたのか?謎が謎を呼び、ついには自分でも気づかなかった事実にたどり着きます。死ぬということ、恐怖から逃れるということ。読後、もう一度タイトルを確認したくなります。

主人公の僕は、夏休みに入る終業式の日、クラスメイトが死んだことを知ります。ところが一週間後、その子は違う姿となって主人公の前に現れたのでした。
子どもの視点で書かれているため、読みやすい作品です。とはいえ、内容はしっかりしたミステリー小説。読みながら少しずつ違和感を抱き始めます。だんだんとその違和感の正体がつかみはじめたとき、もう一度はじめから読み返したくなります。
おすすめのミステリー小説7. 『半落ち』横山秀夫 ~警察官が妻を殺した、たったひとつの理由~警察官である梶は、「妻を殺した」と自首します。勤勉だった彼がなぜ妻を殺したのか。殺したことは認めても、理由については決して口を割りません。すべてを白状することを「完落ち」ということに対し、すべてを語らないことを「半落ち」といいます。彼はなぜ「半落ち」のままでいようとするのか。その答えが明かされたとき、ひとつの愛の形を目の当たりにします。
おすすめのミステリー小説8. 『秘密』東野圭吾 ~秘密を抱えて、生きてゆくこと~母、直子と娘の藻奈美が乗っていたバスが転落し、娘は一命を取り留めるものの、その体には母の魂が宿っていることを父は知らされます。世間からは父と娘に見える、夫婦の「秘密」。妻として接しようと思っても娘の姿をした妻に戸惑いを隠せません。次第に2人の感情はもつれていきます。
妻と娘。夫と父。家族でいるということ、家族の幸せを願うということ。ミステリーでありながら、家族の絆を丁寧に描いた作品です。
おすすめのミステリー小説9. 『闇に香る嘘』 下村敦史 ~孫の腎臓移植を試みるも、拒否されてしまった主人公は、兄に懇願します。中国残留孤児であった兄は、30年ほど前、急に現れました。全盲だった主人公はその存在を認めるしかありませんでしたが、果たして、目の前の人物は兄なのか? と疑い始めます。満州や中国残留孤児など、色褪せて行く時代にスポットをあてたミステリー小説です。
おすすめのミステリー小説10. 『戦場のコックたち』深緑野分 ~戦場に潜むミステリー~舞台は第二次世界大戦。祖母の作る料理が大好きだった主人公は、徴兵にあたり、特技兵―戦場のコック―として祖母のレシピブックをお守りに戦場へ旅立ちます。戦闘の場面が多い戦争小説に対し、こちらは戦闘の場面も登場させつつ、大半は戦場で起こる盗難や事件について解決していくミステリー小説となっています。ノンフィクションのようなストーリーも魅力です。

海外ミステリーを代表するシャーロック・ホームズ。本作は第一シリーズの作品です。医者であり伝記作家でもある相棒のワトソンが、ホームズの活躍ぶりを記している形式で物語ははじまります。変人のホームズによる奇抜な推理で事件を痛快に解決していきます。全編ユーモアたっぷりに描かれているのでミステリー初心者でも楽しく読み進めることができます。
おすすめのミステリー小説12. 『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティ ~犯人がわからぬまま殺人は進む~外界との接触が絶たれたなか事件は起こるという「クローズド・サークル」と呼ばれる古典的名作です。8人の男女が孤島にある館に招待されます。正体主が現れぬまま、ひとり、またひとり、と殺害され、最後にはみんな死んでしまいます。果たして、事件は解明されるのか……多くのミステリー作品でオマージュとして登場するこの作品。本家である本作、ぜひ手に取ってみてください。
おすすめのミステリー小説13. 『犯罪』フェルディナンド・フォン・シーラッハ刑事事件を担当する弁護士で合った作者が実体験を基にした短編11編が収録されています。愛する妻を殺害した老人、彼らはなぜ、罪を犯したのか? 激情に駆られたのではなく「犯さざるをえない」状況に追われてしまった、彼らの真実とは。どんでん返しやオチといった大きな変化はありませんが、弁護士という視点で日常に横たわる悲劇を淡々と描いたミステリーです。
おすすめのミステリー小説14. 『ブラウン神父の童心』 G.K.チェスタトン~ずんぐりむっくりの神父の名推理~シャーロック・ホームズと並び称される人気シリーズです。第一作目の『青い十字架』お茶目でチャーミングなブラウン神父と、優雅にかまえているフランス人探偵がそれぞれの方法で推理に臨みます。といっても、あくまで神父はひょうひょうとしており、事件を追っているとは思えません。フランス式の紳士的ジョークが織り交ぜられているなど、ユニークな推理小説です。
おすすめのミステリー小説15.『彼女のいない飛行機』 ミシェル・ビュッシ ~彼女はいったい、どこから来たのか~飛行機事故で唯一残った生後3か月の女の子。飛行機には特徴の似ている女の子が2人乗っており、どちらの祖父母も自分の孫だと主張します。果たして、彼女は誰なのか。ひとりの探偵が彼女の18年を追いながら真実に迫ります。「家族」とは一体何なのか。全体的にフランス的情緒を感じるミステリー小説です。

「ギムレットには早すぎる」という有名なセリフがありますがこれはこの作品に登場する名探偵、フィリップ・マーロウのセリフです。私立探偵のマーロウは、酒場で出会ったレノックスに興味を持ちます。推理だけでなく、ひとつひとつのセリフにも重みがあり、真意を知りたくなる、男気あふれたハードボイルド小説としても人気が高い推理小説です。
おすすめのミステリー小説17.『クライム・マシン』ジャック・リッチー ~ショートミステリの名手ジャック・リッチー~短編ミステリーの名手、ジャック・リッチーの名作を集めた短編集です。タイムマシンを作ったと豪語する男が、殺害現場を目撃した、と語り出す表題作『クライム・マシン』ほか、軽快・痛快なミステリーが14編。頭を唸らせるような難しい話もないので、就職活動やテスト中の気分転換にもおすすめの一冊です。
おすすめのミステリー小説18.『解錠師』スティーブ・ハミルトン失語症のマイクは、絵を描くこととどんな鍵でも開けることが得意な少年です。あるとき、大切な人を守るため金庫破りの弟子になることを決めます。彼はなぜ、犯罪から逃れられなかったのか? 収監された刑務所から、彼は語り始めます。不器用な少年が居場所を求めてさまようお話です。サスペンスの形を取った青春小説です。
おすすめのミステリー小説19.『氷の天使』キャロル・オコンネル ~クールな女警官が大活躍~浮浪児だった自分を育ててくれた養父が殺されてしまったところから物語は動きます。周囲に頼ることなく、ハッキングなど独自の捜査方法で事件を追って行くうちに不思議な人物と出会います。浮浪児時代に培ったたくましさ、信頼できる人にしか心を打ち明けない固い心など、クールな主人公の周りをユニークなキャラクターが支えることで小説が活き活きと動きます。
おすすめのミステリー小説20.『氷の双子』 S・K・トレメイン ~失ったのはどちらの娘か?~双子のひとり、リディアを失ってしまった夫婦は再出発を決め、スコットランドの島へと移住します。ところが、もうひとりの娘、カースティから「死んだのはカースティ、私はリディア」と告げられます。疑惑を抱き始めた妻は、その後不可解なことに次々と出会います。家族を失ったことで崩壊する一家を描くサスペンススリラーです。
いかがでしたか? はじめから難しいミステリーに手を出すよりも、まずは手軽で痛快な、謎解きを楽しめるものから読み始めると、読書そのものの楽しみに繋がります。今回紹介したおすすめ作品はシリーズものが多くありますので、気に入ったらぜひ続編も手に取ってみてくださいね。
・執筆者:絵ノ本 桃子(ナレッジ・リンクス)
出版取次、図書館などに勤務した後、ライター・出版プロデューサーとして数々の書籍の執筆や企画制作に携わる。現在は親子で読書を楽しむ提案を発信するWebメディア兼本屋 「親子絵本専門店NanuK」を運営している。