トランプ大統領「中間選挙」前に危惧されること

まいじつ

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アメリカのドナルド・トランプ大統領に対するジョークに、こんなものがある。うそ発見器にかけられる各国の首脳たち。発言にうそがあると「ブー」と鳴る。

まず、中国の習近平国家主席。「わたしはいつも考えています。中国だけではなく、世界中が豊かになればいいと」「ブー」。

次に日本の安倍晋三首相が装置に座って言った。「わたしはいつも考えています。日本と北朝鮮が良き友人になれればいいと」「ブー」。

最後にトランプ大統領が装置に座った。「わたしはいつも考えています」「ブー」。

バラク・オバマ前大統領はジョークの対象になりづらかった。人種的なことになりがちで、そうなるとただの差別的なものになってしまい、ジョークと差別の線引きが難しいからだ。だが、このトランプ大統領に対するジョークは、“当たらずも遠からず”だ。

「トランプ大統領が就任してから1年が経過しました。昨年12月、大統領は税制改革法案を成立させ、主に富裕層と企業を中心に減税の恩恵を享受できる環境を整備しており、その功績は小さくありません。ですから、税制改革が成立した後の世論調査でも、大統領支持率は30%台後半で推移していて、低下はしていないものの、目立った上昇も示してはいないというのが実態です」(在米日本人ライター)

中間選挙で危惧される「突拍子もない政策推進」

今年の11月6日にアメリカでは中間選挙が実施される。大統領選挙は選挙の代理人を選ぶ間接選挙だが、中間選挙は有権者が代表者を選ぶ直接選挙だ。それは直にトランプ政権への信任投票といえるものだ。

「トランプ大統領は中間選挙での支持率の回復を狙い、突拍子もない政策を進める危険性があります。そもそもトランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都に認定したのは、キリスト教福音派からの支持確保を狙ったからとの見方が強い。その結果、パレスチナ解放機構は、アメリカを中東和平の“仲介役”とは見なさなくなりました。その結果、トランプ政権の政策は、中東の地政学リスクを高めたのです」(国際ジャーナリスト)

東アジアも中国の覇権強化が続くなかで、アメリカの影響力が低下すると、中国主導で極東地域などの安全保障の議論が進められるなど、不安定さが増していくことになる。中国が主導権を握れば、日本にはマイナスにしかならない。

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