羊と人間のキメラ。人間の細胞を持つヒツジの胎児が誕生(米研究) (2/4ページ)
キメラ技術:世界初、人間の細胞が入ったブタの胎児を作ることに成功(米研究)-カラパイア-

ブタ - ヒトのハイブリッド胚image credit:Juan Carlos Izpisua Belmonte
こうした実験を行う研究者には”マッドサイエンティスト”といったレッテルが貼られがちであるが、この研究は実は臓器移植の提供者を待つ無数の患者を将来的に救う可能性を秘めている。現状ではそうした人々の多くは、適合する臓器に巡り合うことなく亡くなっている。
「今日、最適と判定された臓器でさえ、それが一卵性双生児から提供されたというのでない限りは、免疫系が継続的に攻撃を仕掛けるためにそれほど長くは保ちません」と研究チームの一員、カリフォルニア大学デービス校のパブロ・ロス(Pablo Ross)博士は説明する。
実現までまだまだ先は長いが、種間キメラで作られた内臓はいつの日か臓器需要を満たす手段の1つとなるかもしれない。つまり羊や豚で作られたハイブリッド膵臓が患者に移植されるかもしれないということだ。
・人間に移植できる臓器は1%が人間のものでなければならない
研究者によると、移植を成功させるには、胚細胞の少なくとも1%が人間のものでなければならない。したがって今回の羊ヒトキメラ実験はまだごく初期段階のものということだ。
無論キメラの中のヒトの割合を増やせば、移植用の内臓を提供するためだけに作られる生物の性質を巡り、倫理的な懸念が増すことは避けられないことだ。