人の心を読むAI(人工知能)。脳をスキャンし、人が心に思い浮かべた顔を再現する事に成功(カナダ研究) (1/3ページ)
知らぬが仏という言葉がある。もし人が心に思ったことがわかってしまったら、辛すぎて生きていけないだろう。逆に心を読まれてしまったら、うっかり恥ずかしいことを妄想しているのがバレてしまうだろう。
カナダの心理学者によってちょっと怖いマシンが開発されてしまった。それはあなたの心の目を覗き込むのだ。
人が誰かの顔を目にした時に生じる脳の電気信号から、心に描かれているそれを再現するのである。
・ニューラルネットワークで脳波のパターンを認識
カナダ、トロント大学スカボロ校では、被験者に顔の画像を提示しながら、脳波測定(EEG)キャップを用いてその脳活動を記録し、得られた情報を基にソフトウェアで脳内の顔の再現をするという実験が試みられた。

image credit:youtube
実験の鍵を握ったのは、脳の機能をシミュレートして学習するニューラルネットワークである。これは訓練を通じて情報(音声、テキストデータ、視覚イメージなど)に含まれるパターンを認識することが可能で、近年のAIの発展における要となっているものでもある。
『eNeuro』に掲載された今回の研究では、まず膨大な画像データベースから顔のパターン認識学習が実施された。そして、AIが人間の顔を構成する特徴を認識できるようになった時点で、今度はそれと脳波パターンを関連付けられるよう訓練された。
このデータと被験者の脳活動を合致させることで、AIは彼らが目にしているものを再現できるようになった。その精度は驚くべきもので、視覚的なディテールを精細に描くことができる。人が心に思い浮かべた内容を白日の下にさらすのである。