カーリング女子はなぜ女性に嫌われる?男女の”五輪観”に生じる温度差について

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カーリング女子はなぜ女性に嫌われる?男女の”五輪観”に生じる温度差について(写真はイメージです)
カーリング女子はなぜ女性に嫌われる?男女の”五輪観”に生じる温度差について(写真はイメージです)

 平昌五輪での活躍で国民的な人気を得ていたカーリング女子チーム・LS北見だったが、ネットの匿名掲示板やSNSを中心に、一部女性を中心に「嫌い」という声が飛び交っていた。有名になった「そだね~」という掛け声にも「あざとい」と評する批判が上がっている。

 一説に端緒となったとされるのは、24日に元国会議員・上西小百合(34)が「カーリング藤沢五月選手(26)を『白鵬に似ている』と言って(居酒屋で)箸袋投げつけらた」とするツイート。藤沢選手は韓国でも人気女優パク・ボヨンと似ていると評判になり、東亜日報で「『男心を撃つ』平昌をとりこにした美貌の選手」と紹介される人気ぶりで、これに上西がかみついた。この投稿自体は、上西への批判が炎上したので、藤沢への批判は取り沙汰されなかったものの、同件を取り上げた女性掲示板で「(女子カーリングチームは)それほど可愛いか?」という声が目立ち始めたのだった。

 それ以降、瞬間最高視聴率42.3%(3位決定戦・24日午後10時43分)をマークした人気もどこへやら。「ネイルやメイクしてるアスリートってどうなの? カン違いしてない?」「女にしかわからないであろう、あざとさは感じる」「すごいとは思うけど、騒がれるほど可愛くは…」「よく見たら誰も美人じゃない」などと、容姿や立ち居振る舞いについてのツッコミが多く上がり始めた。あげく、SNSのサジェスト(検索候補)に「嫌い」という言葉が出る事態になったという。

 その一方で、一部の男性から敬遠されるのが羽生結弦選手(23)。彼の奇跡の復活劇や、リンク上での圧倒的な演技には、誰も文句のつけようがないだろう。だが、同性の中には彼を「ナルシスト」と揶揄する声もある。羽生選手の場合は、立ち居振る舞いだけでなく、「一番の敵は自分自身」「世界の頂点に向かい、蒼き彗星は一直線に突き進む」「僕は僕、羽生結弦以上でも以下でもない!」など”名言”も敬遠された一因とされる。羽生選手にも、一時期「ナルシスト」などのサジェストが出ていたという。

 注目されたがゆえの妬みか、それともマスコミが作り上げた過剰な偶像への反発か。ともあれ、過剰に反応するアンチの出現は、国民的なレベルでの人気の証明でもある。無責任な毀誉褒貶の雑音は耳に入れず、スポーツ道に邁進してもらいたい。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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