藤井聡太六段・「異次元出世」で高校生賞金王になる(2)竜王位獲得で4320万円 (1/2ページ)
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週刊アサヒ芸能 2018年 3/8号
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羽生善治
藤井は2月1日にC級2組からC級1組への昇級を決め、規定により五段に昇段。そのわずか16日後、先に触れた「朝日杯制覇」が「五段昇段後の全棋士参加棋戦優勝」という条件を満たし、史上最年少で六段昇格を果たした。
師匠の杉本七段にとっても、「異次元」とも言えるまな弟子の強さとスピード出世は、想像の範疇をはるかに凌駕していたという。
「プロ1年目に関しては、目をつぶっても7割は勝てるのではないか、と考えていました。棋戦で勝ち進んでトップクラスの棋士と対戦して負けるくらいで、同じ立場の四段や五段相手にはそうそう負けない潜在能力があると思っていましたから。でも、そんな次元ではありませんでしたね。今回も名人と竜王を倒しての堂々たる優勝。29連勝もそうですが、予想できないことばかりです。こうなればこの先、藤井が何を起こしても、驚くことはないでしょうね」
4月に進学を控えた藤井にはまず、史上初の「高校生タイトルホルダー」の期待がかかってくる。
「これまでの最年少タイトル記録は屋敷伸之九段(46)の18歳6カ月ですが、獲得したのは高校を卒業後のこと。藤井が大幅に更新する可能性は決して低くない」(将棋ウオッチャー)
藤井が予選を勝ち残っているのは、竜王、王座、棋王、王将の4つ(2月24日現在)。松本氏によれば、
「目下のところ、勝ち残れば最速でタイトル挑戦できるのが、今年9月の王座戦になります。その次は10月から始まる竜王戦です。棋王戦、王将戦は年が明けてからになるので、今年はこの2つ。規定では王座獲得か、竜王戦連続昇級で七段に。さらに竜王位を獲得すれば八段に昇段するので、今年中に八段になれる可能性があります」
さらには、“高校生賞金ランカー”の可能性まで見えてきたという。
「私が推定するに、藤井さんの昨年の獲得賞金は1000万円に届かないくらい。