成功企業社長が語る 経営に「理念」「哲学」が必要な本当の理由 (2/2ページ)

新刊JP

西田:私にも心が動いて定まらない時期がありまして、その時期に稲盛さんの『心を高める、経営を伸ばす―素晴らしい人生をおくるために』という本に出会いました。読んで腹にスカッと落ちるものがあった。それがきっかけです。

稲盛さん自身の経験や体験をふまえて、わかりやすく伝えてくださるから、頭に入りやすいんだと思います。稲盛さんの考えに触れて、迷った時の判断基準ができました。

特に印象に残っているのは「動機善なりか私心なかりしか」という言葉です。「私心」という言葉が響きます。あとは、「理念を進化し続ける」という言葉もいいですね。

稲盛さんの教えと出会った頃、私はとにかく自分の価値観、人生観を確立したかった。仕事観も経営観も、人生観や価値観から出てくるものですから、まずはそれらが定まらないと経営ができないと思っていました。その意味では、私は稲盛さんの教えから自分の根になるものを感じ取ったんだと思います。

――起業して自分の会社を立ち上げようとしている人と、今既に会社経営をしているものの思ったように業績が上がらない人、それぞれにメッセージをお願いします。

西田:これから起業して自分の会社を立ち上げようとしている人には、志を高くもって、自分を成長させる取り組みを続け、世の中に影響を与えられる企業を作っていただきたいです。そのためには、自分の経営者としての質を高めることが第一です。

今現在会社を経営されている人、業績が中々上がらない人は、原点に立ち返ること。つまり、なぜ自分はこの会社を立ち上げたかをもう一度考えてみていただきたいです。そのうえで根本的な問題点を抽出して、「問題は課題」という考え方をもって改善にあたるべきでしょうね。

会社というのは設立した時点で公のものです。周りから生かされているという気持ちを忘れずにいてほしいと思います。
(新刊JP編集部)

・「ひとりひとりが経営者」超優良企業を支える経営理念がすごい(西田芳明さんインタビュー前編) を読む

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