カブトムシを食べたアイドルについて:ロマン優光連載105 (3/4ページ)

ブッチNEWS

〝かみつき!MAD-DOG〟も、マネジャーを含めた一つの制作チームとして事務所と提携的な契約をしていたセルフ・プロデュースのアイドルであり、方向性の違いで袂をわかったということなのだと解釈しており、そこまで悲惨な話ではないのではないかと。悪い大人に無理矢理虫を食わされている可愛そうなアイドルでもなければ、狂気の過激なアングラアイドル集団でもなく、自分たちなりの解釈でアイドルをやろうとしているグループがそこにいただけの話です。
 とはいえ、これは東京の地下アイドルシーンのごくごく一部を見てきただけの自分の感想なので、地下アイドルを見てきた人でも違う場所で違うアイドルを見てきた人も沢山いるわけで、人によっては全く違う意見が出てきても当然のこと。それぐらい、東京の地下アイドルたちは細分化していっているのです。また、地下アイドルに限らない話なのですが、一聴すると過激に思えなくもない事象も既知のものであって完全に独自性をもっているわけではなく、結局のところ「誰がやるか」「どのように見せるか」「誰が見ているか(誰に見せるか)」が本当に重要であり、それによって単なる事象としては同じようなものが全然違うものになってくるのと改めて感じさせられる出来事でした。そして、「カブトムシにだって夢があるというのにそれを食べてしまうなんてッ!」と怒りだしてしまう『本気ボンバー!!』大好きッ子が会場に沢山いたら大変な騒ぎになっていたと思うので、そんなことにならなくてよかったと思いました。

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