天才テリー伊藤対談「貴闘力忠茂」(2)貴乃花はいまでも「横綱」なのかな (1/2ページ)
テリー 貴乃花は最後の声明文でも「相撲道」という言葉を使っていましたが、要するにどういうことなんですかね。あれ、何度も読み直したんですが、結局わからなかったんですよ。
貴闘力 俺もよくわかんないです。相撲界を追い出された人間ですから(笑)。
テリー 頭の中にはちゃんとイメージがあるんでしょうけど、表現があいまいなので、世間に伝わらないんですよ。これも含めて、今回の貴乃花の一連の行動は、本当に世の中に伝わりづらかったと思うんです。
貴闘力 そうですね。協会はともかく、一般の人を味方につける方法はいくらでもあったと思います。
テリー ねェ。それなのに貴乃花は無言を貫いて何もしゃべらないし、先月はテレ朝の番組にだけ出演しちゃって、また協会の反感を買ったりしましたけど。
貴闘力 どうやら、協会に無断で出たみたいですね。
テリー そんなやり方じゃなく、もっと前の段階で「いや、今こういう状況で、自分は納得できないんですよね」って普通に言えば、味方についた人がもっと多かったはずですよ。
貴闘力 そういう感覚の違いから、本人と距離を置いた親方もいたでしょうからね。だって、相撲に関しては、みんな貴乃花のことを尊敬しているわけですよ。貴乃花が相撲に対して、なみなみならぬ努力と貢献をしてきたこともわかっているからこそ、目上の人たちだって貴乃花には一目置いているんです。
テリー そうですよね。
貴闘力 ただ、協会の人たちにも「自分たちの領域を侵されたくない」という気持ちがあるんじゃないですか。「今の状態でも、みんな食えているんだから、それでいいじゃないか」「なんで、お前はそんなにかき回すんだ」と考えているんじゃないでしょうか。その辺りも含めて、貴乃花はもっとうまくやればいいのに、と俺も思いますけどね。