緑茶vsコーヒー、体にいいのはどっち? (3/4ページ)

日刊大衆

「コーヒーはそもそも嗜好品で、体に良いかどうかの研究は最近までそれほどなかったんです。緑茶はよりそうで、私たちはこれまで水みたいに飲んできました。つまり、実はまだ、そこに含まれるどんな成分が体に良いかなど、詳しいことまでは分かってないんです」

 ポリフェノール、カフェインだけでなく、他の微量成分が効果をもたらしている可能性も考えられるという。なお、緑茶においては、うまみ成分の(テアニン)をポリフェノール、カフェインと併せて3大主成分とされ、このテニアンもリラックス作用、ストレス軽減という体に良い効果があるとされる。

■適切な飲み方は?  さて、このように毎日、適度な量を飲む限り、緑茶もコーヒーも体に良い=健康長寿に導いてくれるらしいことは分かった。だが、両者にも違いはある。また、先にも触れたようにコーヒーの飲みすぎは、逆に死亡リスクを高めるなど、毎日の飲み方に工夫が必要だ。そこで、飲み方の実践解説で、緑茶とコーヒーの差別化を図りたい。薬剤師、鍼灸師で、漢方に詳しい平地治美氏は、その人の体質、目的に合わせた選択を勧める。「漢方の考えでは、緑茶は“気”を下ろし、逆にコーヒーは“気”を上げるとされます。したがって、“気”が上った頭痛持ちの人は緑茶がいいと思います。また、同じ人でも自身のテンションが高すぎるときは緑茶、元気がないときはコーヒーと飲み分けるのもいいでしょう」

 平地氏によれば、お茶の効能については禅僧・栄西が800年も前に著した『喫茶養生記』でも述べられており、ズバリ、苦み成分(カテキン)が「心(心臓)を強くする」と記されているという。また、頭痛に効果があるとされるお茶の成分が入った漢方薬もあるというから、古人の知恵はさすがというべきだろう。ここで平地氏は、カフェイン成分が多いコーヒーはむろん、「緑茶でも飲みすぎは禁物」と警告して、こう続ける。「幼児だけでなく、体力が弱っている高齢者も要注意。コーヒーも緑茶も、一度に“ドバッ”ではなく、ちょこちょこ飲んでください。それから、体を冷やすと良くないので、どちらもホットが基本になります。コーヒーはむろんブラック。砂糖は体に悪いだけですから……」 砂糖が多く入った缶コーヒーは控えめにしたい。

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