秋津壽男“どっち?”の健康学「GWに向けて体を動かして健康を維持したい。若い頃に比べて筋力などの衰えを自覚すべし」 (2/2ページ)
長期にわたり同じ箇所に力がかかったり、筋肉が無理やり引き伸ばされたりすると骨に負担がかかり、折れやすくなるのです。特に運動不足は、スポーツ障害の発生率を高めます。社会人のケガは家庭生活や仕事に支障を来しかねないので、細心の注意をすべきでしょう。
ここでアドバイスを一つ。スポーツ障害は予防が可能です。ストレッチや準備運動をしっかり行うことです。血行をよくし、呼吸量を増やすことによって運動能力を上げることができるからです。硬くなった筋肉や腱を、ゆっくりと伸ばすことを心がけてください。試合や練習の前にラジオ体操をするだけで効果があります。また、軽くジョギングをすると筋肉の温度が上がり、筋肉の動きも滑らかになります。
運動後にはクールダウンをおすすめします。急激な血圧や血流の変化を防ぐことができるので、心臓への負担を減らすことができます。もし、関節や筋肉に痛みや熱を感じた場合はアイシングも有効でしょう。
水分補給も重要です。大量に汗をかいた場合は水分を飲むとともに、首や頭に水をかけて体温を下げるようにしてください。同時に塩分も必要となるので、水とスポーツドリンクを準備したいところです。夏は熱中症にかかりやすくなりますが、熱中症は体重の3%の水分が汗で出ると危険信号です。
どんな種目でも、スポーツで本気度が高まるほどケガのリスクも増すことは理解しておいてください。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。