歴史偉人が遺した「“マル秘”健康」レシピ(3)北条早雲は家訓の「梅干し」で88歳まで生きた (3/3ページ)
「高タンパクで栄養価抜群の大豆食品の中でも最高なのは納豆。発酵することで理想的な食品になった。納豆のネバネバがナットウキナーゼという酵素。納豆に含まれる20種類のアミノ酸が強壮・長寿のもとになっている」(永山氏)
文明開化時代、「学問のすゝめ」を著した慶應義塾の創始者・福沢諭吉の健康食は牛鍋だった。
諭吉は「肉食啓蒙」をした我が国での牛鍋のパイオニア。肉食が健康の源というのはこの諭吉以降だが、忠臣蔵の大石内蔵助のスタミナ源も近江牛だったのだ。
時は5代将軍・綱吉の時代。「生類憐みの令」がまかり通っていた時代。内蔵助は彦根でひそかに作られていた牛肉の味噌漬けを好んで食し、これが討ち入りパワーを生んだのである。
かくなる偉人たちは食の大切さを知っていた。
「家康が季節外れの立派な桃をもらった時のエピソードが残っている。家康は食しなかったのだが、旬でもない時に無理にこしらえたものは、外見ばかりでうまいものではないし、栄養価も薬効成分も少ないことをよく知っていた。日本人の食生活は年々劣化。これが健康を損ねる大本なのではないですか」(永山氏)