秋津壽男“どっち?”の健康学「老化現象の一つである頻尿は我慢すべき?有効なトレーニングによって治療も可能」 (1/2ページ)

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秋津壽男“どっち?”の健康学「老化現象の一つである頻尿は我慢すべき?有効なトレーニングによって治療も可能」

 人間は年を重ねるにつれ、さまざまな変化が体に現れます。老眼は年々進行しますし、頭に白髪が生えてきます。記憶力も加齢によって確実に衰えてきますし、酒が弱くなったと自覚する人もいるでしょう。これらは全て「老化現象」であり、私たちは生きているかぎり老化現象を避けて通れないようにできています。

 ここで質問です。そうした老化現象の一つに頻尿がありますが、頻尿になった場合、トイレは我慢するべきでしょうか、それともすぐに行くべきでしょうか。

 頻尿の性質は「尿の量」で考えます。最大で尿を500ミリリットルほどためられる膀胱は、150ミリリットルほど尿がたまると尿意を感じ始めます。1回の尿の量は男性で300~400ミリリットル、女性で200~300ミリリットルですが、この尿量よりも極端に少ない場合、我慢をしたり膀胱訓練をしたほうが賢明と言えるでしょう。

 こうした経験はありませんか? 電車に乗っている時におしっこがしたくなり、途中下車してトイレに駆け込むも、いざ排尿しようとすると出ないという場合があります。これを過活動膀胱と言いますが、この場合、いざという時にもトイレに行きやすい家で我慢をしてみてください。

 トイレに行きたくなっても、すぐには行かず我慢を重ねます。10分我慢できたら20分、20分我慢できたら30分と、我慢する時間を少しずつ増やすと、頻尿は自然と治療されていきます。これがいわゆる膀胱トレーニングです。1日あたりの排尿回数は日中に5回前後が平均的です。これが極端に超え、なおかつ1回あたりが少量の場合は膀胱トレーニングをしてください。

 中高年の頻尿の要因として、体内への水分の吸収を優先させて尿量を減らす「抗利尿ホルモン」の減少や膀胱の弾力性の低下、尿道周りの筋肉の衰えがあげられます。中でも男性の代表的な要因は前立腺肥大です。早くて50歳頃から始まり、70歳では8割、80歳になると9割の人がこの症状にかかります。

 前立腺肥大による頻尿ですが、これは頻尿というよりも「残尿」であり、前立腺肥大の初期症状なのです。尿が膀胱にあるのではなく、膀胱から出て緩んだ尿道に残っているのです。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「老化現象の一つである頻尿は我慢すべき?有効なトレーニングによって治療も可能」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2018年 5/24号“どっち?”の健康学頻尿秋津壽男トイレカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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