「第三次大戦」で米軍を無力化「回避不能」のロシア最新兵器

まいじつ

(C)breakermaximus / PIXTA(ピクスタ)
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ロシアは3月30日、史上最大のICBM(大陸間弾道ミサイル)『サルマート/通称:サタン2』(総重量200トン)を試射した。『サタン2』は、ロシア政府によれば、単一の発射地点から地上のいかなる場所でも攻撃可能な射程距離を持つ史上初のミサイルという触れ込みだ。

先の大統領選を前にした重要な演説で、ウラジミール・プーチン大統領は、このミサイルをアメリカのドナルド・トランプ大統領の別荘のあるフロリダに打ち込む映像を流していたが、今回の試射は、ロシアの仮想敵国、特にアメリカにとって紛れもない脅威となる。このサタン2は、ロシアの旧世代ミサイルの代替として2020年代までに配備される計画だ。

「北朝鮮による核・ミサイル開発が脅威と騒がれていますが、金日成、正日、正恩親子が3代にわたって、ようやく既存の核保有超大国が1950年代や1960年代に獲得していたテクノロジーに追いついた、というレベルにすぎません。そんなものに比べたら、ロシアと中国のほうがよっぽど脅威です」(軍事テクノロジーに詳しいライター)

ロシアが力を入れる「回避不能小型ミサイル」

北朝鮮とは対照的に、現在ロシアと中国が力を注いでいるのは、新型の地上発射・水中発射のICBMだけでなく、世界に展開する米国の軍事力のシンボルである航空母艦を撃沈することを目的とした“回避不能”の小型高速ミサイルだ。

「警告なしに探知されないまま世界のどこでも攻撃できるアメリカの『B2ステルス爆撃機』に相当する兵器を、中露ともに持っていません。また、数で優る米海軍の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦の規模、到達範囲、生残性にも対抗できていません。しかし、現在のアメリカ優位の戦力バランスは明らかに変化しています。ロシアと中国の軍事プランナーは、米軍による優位性を注意深く観察し、これを出し抜くための容易な方法として、防御力が弱い空母単体を撃沈できる最先端のミサイル技術に目をつけたわけです」(同・ライター)

北朝鮮の金正恩党委員長にとって、米軍の攻撃型空母群は何よりも恐い存在だ。ロシアを味方に付ければ、こういった空母に対抗できる戦力を持っている。米朝会談によって平和を模索する動きもあるが、核開発計画放棄の問題を米国に一方的に押し切られないために、北朝鮮がロシアカードを今後も有効活用していく可能性がある。

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