成功が遠ざかる 人の思考を止める「バカシステム」とは? (2/3ページ)
――そういう例は他にもたくさんありそうです。
鈴木:世の中には溢れていますよ。週刊誌の報道をそのまま信じてしまったり、他人から口コミで広がってきた情報を検討することなく受け入れてしまったり、人は案外思考することなく物事を鵜呑みにしてしまう。
ビジネスでもそういうことはあって、会社員は会社に出社して、顔を合わせてコミュニケーションを取りながら仕事をするのがいいんだという価値観は、最近は薄れつつあるものの、未だに強固にあります。
問題なのはそういった常識や価値観で意図的に人を縛ろうとする人もいることです。
「ここをやめたら絶対仕事なんてないよ」といって社員を辞められないように縛り付けておいて、過酷な仕事を要求するというのは、ブラック企業のやり口としてよくありますよね。
何の根拠のない言説を、それが誰の利益になるのかを考えさせないように信じ込ませることを意図的に仕掛けてくる人がいて、注意しないといつの間にか信じさせられてしまう。思考停止に落ちる人間と、思考停止に陥らせようとする人間もひっくるめて「バカシステム」なんです。
――鈴木さんはバカシステムにどのように気づきましたか?鈴木:僕は九州の田舎の出身なのですが、多くの日本の田舎の例に漏れず、人は学校を出たら就職してその会社に勤め上げて、老後はのんびり暮らすという人生設計のモデルが常識としてまかり通っていました。
それだけではなくて、家業があれば長男がそれを継いで、おまけに一族の墓も見ろと。僕は長男だったので、冗談じゃないと(笑)。墓を見るために地元に留まれって恐ろしい話でしょう。
それが嫌で大学に入るときに地元を出たんです。ところが大学も嫌になってしまって中退してしまった。もう完全に地元の価値観でいえば「ドロップアウト」です。
完全にレールから外れたダメ人間なんですけど、辞めた後に一人であれこれ仕事を始めてなんとかやってみると、案外やれるんです。学歴には傷がついてしまいましたが、フリーでやっていると学歴なんて誰も聞かない。聞かれるのは「何をやってきたか」と「何ができるか」だけです。「あれ?おかしいな」と思いましたよね。