脳梗塞秒読みの“不整脈”に注意! 100万人が患う心房細動の潜在脅威 (2/3ページ)
そのため、すぐに軽い会話が可能になるまで回復し、治療経過も順調で12月上旬には退院できたという。男性は話し方に多少の後遺症を残しながらも「健康診断は受けていて健康には自信があった。自分が脳梗塞になるとは思わなかった」と語っている。
脳梗塞を引き起こす原因にもなる心房細動では、心臓が規則正しく収縮できない状態を生み出し、それによって血液がよどみ、流れにムラができて固まりやすくなる状況に陥る。
「心房細動では、心臓を構成する上下の部屋のうち、上部屋の心房が、1分間に400〜600回、さらには1000という速さで細かく震える(通常は60〜100回程度)。これによりできた血栓が、心房の内壁から剥がれて血流に乗ってしまい、脳へと運ばれ血管が詰まる。この心房細動が原因で起こる脳梗塞、『心房性脳塞栓』では、比較的血栓が大きいため、突然死や重い麻痺などの後遺症が残りやすいのです」(前出・健康ライター)
その血栓は、大きいと3センチにもなるというから驚きだ。
「さらに心房細動は、決して特殊な不整脈ではなく、50代以上であれば無症状であっても、すでにかかっている可能性のある病。慢性になると気付かない場合が多く、健康診断の心電図で偶然、発見されこともあるほどです。特に糖尿病などの罹患者は心房細動を起こしやすいとされていますが、動悸や息切れがある人、胸がモヤモヤする人は早めに検査を受けるようにしましょう」(脳神経外科医師)
また、結果として脳梗塞を発症した場合、7〜8人に1人は死に至る。
「つまりは、いかにして心房細動から脳梗塞を引き起こさないかが、対策となってくる」
こう語るのは、東京都立多摩総合医療センター心臓血管外科の大塚俊哉医師だ。
「心房細動が見つかった人で、『高血圧』、『糖尿病』、『75歳以上』、『一過性脳虚血発作(TIA)の既往』のうち、2つ以上当てはまる場合は、積極的なチェックや予防をする必要があります。