脳梗塞秒読みの“不整脈”に注意! 100万人が患う心房細動の潜在脅威 (1/3ページ)

週刊実話

 脳卒中には、脳出血やくも膜下出血といった血管が破れるものと、脳梗塞などの血管が詰まるものとの2種類がある。日本では、かつて脳出血が多かったが、主な原因となる高血圧の管理が進み、栄養状態もよくなったことで、その割合が減った。しかし一方で増えたのが、脂質異常や糖尿病の人に多い脳梗塞だ。現在では、脳卒中のうちの約60%が脳梗塞となっている。
 東邦大学医療センター大橋病院心臓血管外科医担当医はこう言う。
 「脳の血管が詰まって発症する脳梗塞の主な原因は、動脈硬化と、不整脈など心臓の異常によるものとの2つに分けられる。不整脈については、心臓の上部にある心房(左房にある肺静脈付近)が、痙攣したように激しく動く心房細動を起こし、それが一つの引き金となっていることが分かっています。無症状のため、本人が気付かないうちに病んでしまうことがほとんどで、近年では50歳以上の人に増えています」

 不整脈には、放置しても比較的安心なものと、命の危険があるものとの2つのタイプがあるという。
 「心房細動の場合は突然死を招く恐れがあるため、後者に属します。現在は潜在的な患者を含めると、100万人以上が患っているとされ、2030年には300万人を超えるという予測まである。専門医や不整脈に関係する学会が警告を出すほどなのです」(健康ライター)

 こんな例がある。東京都中野区在住の男性(60)が、昨年10月、仕事を終えて会社を出た。しかし、間もなく足元がふらつき始め、思うように歩けなくなり、道端にしゃがみ込んでしまった。ふらつきは数分間で治まり、普通に歩けるようになって安心していると、今度は自宅に着いてから倒れたという。
 担当医が説明する。
 「その時点では、すでに呂律も回らず、右手、右足が動かない状態でした。家族につき添われて診察を受けに来たのですが、診断結果は脳梗塞で、ただちに治療を始めました。さらに検査の結果、この男性は心房細動を起こして血栓ができていたのです。あまり重症化しなかったのは、心臓に原因があることが判明し、早めに血液が固まることを防ぐ抗凝固薬を使うことができたからです」
 この男性の場合は発症後、早めの治療だったことに加え、幸いにして詰まった血管が細く悪影響があまり広がらなかった。

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