目と耳の両方が不自由な男性が飛行機内に。どうやって助ければ?15歳の少女が率先して男性を導いていくその姿にやさしさが連鎖した(アメリカ) (2/4ページ)
・サポートしたいのだが、意思の相通が難しく…
ティムさんが搭乗してからの様子を、リネットさんはこう書いている。
通路側に座っていた男性は、その席を快く譲りました。この時点では、ティムさんは一人旅でした。
客室乗務員は心からティムさんをサポートしたいと願っていましたが、コミュニケーションの手段がなかったのです。ティムさんが彼らの顔や腕に触れても全く嫌な顔ひとつしませんでした。
客室乗務員たちはおのおの、意思の疎通を図ろうとしてティムさんの手を取ったりしていたが、残念ながら、ほとんど効果はなかった。
また、ティムさんに席を譲った男性は、コーヒーにクリームを入れてあげたり、ティムさんがトイレに立てばすぐにその後を追ったりと、何くれとなくサポートしていたのである。
その間、客室乗務員たちは対応策について相談していた。そして、乗客に向けて「サポートができる人は手を貸してほしい」とのアナウンスを流したのである。
・名乗りを上げた15歳の少女。男性を指文字でやさしく導く
アナウンスに応えて名乗り出たのが、15歳の少女、クララさんだ。
クララさんは第二言語として、ASL(アメリカ手話)を学んでいた。