いまだに「裏口入学」が珍しくない?信じがたい大学医学部の裏事情

まいじつ

(C)Graphs / PIXTA(ピクスタ)
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東京地検特捜部は7月4日、文部科学省科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者を受託収賄容疑で逮捕した。

佐野容疑者は昨年5月、同省が進める『私立大学研究ブランディング事業』に関し、東京医科大学が事業の支援対象校に選ばれた見返りに、今年、同大を受験した息子を合格させてもらったとしている。

「典型的な裏口入学の手口でしょう。でも自分の金ではなく、国民の税金を使っているのが一層たちが悪い。金を払って大学に入れるのとは訳が違います」(全国紙社会部記者)

この一件については翌日のニュースや情報番組が大きく取り上げ、佐野容疑者を糾弾した。そんな中、異彩を放ったのはフジテレビの情報番組だ。進学事情に詳しい関係者が登場し「裏口はよく聞く話だ」と明かしていた。

「昨今、医学部はどの大学でも倍率20倍を超えるのが普通です。医学部は、例えば東大の文系に受かっても他大の医学部に受かればそちらに進学するといわれるほど人気。医者になれば、一応は一生食いっぱぐれがないですから」(医学誌ライター)

某私立大学の裏口事情

ただし、国立大学と私立大学ではさまざまな点で難度が違うようだ。

「よく慶応大学の医学部が医学界のトップ大の一つみたいにいわれますが、それは違う。もし国公立大医学部に受かったら地方の大学でも慶応を蹴りますよ。慶応の学費は私立でも安い方ですが6年間で2000万円以上。一般的な家庭ではとても払える金額ではありません。しかし、国公立ならほぼ一律6年間で約350万円。ただしこちらは大激戦で裏口入学はない。だから今回の東京医大のような私立大の“特殊入学”が出てくるのです」(同・ライター)

私大医学部には正規の入学試験とともに、また別な正規試験も存在するという。

「AO入試、推薦入試などの名目で、多額の寄付金を払って入ってくる学生はいます。事前に“親子面接”をするところも多い。大学にとって寄付金を入れてくれる子はありがたい。自分の入りたい大学をよくするために寄付金を払う。これは不正ではないという教授もいます。寄付金は一口1000万円で5口以上が普通といわれます。それ以外に学費4000万円ぐらい払うのですから、トータル1億円に近い。しかし、寄付金枠の人数を決めているのが普通で、落とされる学生もいます。タレント医師が多い某大学はその手のやり口だと評判です」(大学雑誌編集者)

裏口という“表口”は確かに存在するようだ。

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