趣味の喫茶店を経営する店長に「どのくらいもうかるの?」と聞いてみた

まいじつ

(C)kou / PIXTA(ピクスタ)
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喫茶店の店舗数は1981年をピークに、現在は減少の一途をたどっている。だが、ここ数年は“昭和レトロ雑貨”に焦点を置いた喫茶店や、文房具、爬虫類、プラモデル、ミシンなど、趣味性の高い喫茶店のオープンが相次いでいる。「打ち合わせなどの用途は安いチェーン店で十分、どうせお金を出すなら自分の趣味に合ったお店で」という考えの人が増えているのだ。

会社を辞めて趣味を生かした喫茶店経営を目指している人も増加中だそうだが、果たして趣味喫茶の経営とはどんなものなのか、具体的な話を聞いてみた。まず、喫茶店の開店資金、利益はどのくらいなのだろう?

「コツコツと集めたCDが2000枚ほどあったので、ロック喫茶を経営することを決意し、32歳で開店にこぎ着けました。開店資金は300万円ほどでしたが、初めのころは3日連続で客の数がゼロという日もあったので、100万円ほどの余裕がなかったら経営も危機に直面していたと思います」(ロック喫茶経営者)

客の入りが見込めない時期を考え、ある程度余裕の資金を作ってからの方がいいというわけだ。

客と大げんかになったことも…

その後も経営は順風満帆とはいかなかったようだが、苦にはならなかったという。

「客商売は苦手だったんですが、本当にロックが好きだったので、同じ思いのお客さんと話をするのは楽しかったですね。大金持ちにはなれなくても、やはり好きなことで食っていけるのは何よりだと思います」(同・経営者)

したくもない仕事を生活のためにダラダラと続けるよりも、好きな道で生きていきたい。これが店主に共通した思いのようだが、客商売だけにいろいろとトラブルはあるようだ。

「元ロックミュージシャンのお客さんが来るたびに自分のCDばかりかけるので『他のお客さんの迷惑になるのでやめてくれ』と断ったら、取っ組み合いの大げんかになったことがありました。こっちは金もうけ度外視で自分の目指す店作りをしているわけですから、人に迎合する気はありません」(同・経営者)

“あくまで自分の趣味のため”という気構えが最も大切なものかもしれない。趣味喫茶の経営は客主体ではなく、店と店主の魅力が優先。どこまで我を通せるか、他の店にはない魅力をどれだけお客に伝えられるかが勝負となのだろう。

ディープな常連さんたちとまったり求道的人生を送るのもいいかもしれない。

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kou / PIXTA(ピクスタ)

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