未だに定期的に流行する地域も。ペストに関する知られざる5つの事実 (3/5ページ)

カラパイア

彼らを捕えて毒殺する人材を雇い、建物にネズミを寄りつかないようにし、石油系のスプレーで各家庭を消毒した。

 地域ごとにネズミ、リスなどあらゆる齧歯類を捕獲し、ロスのダウンタウンやビバリーヒルズでも見つかったペスト菌を媒介するこれらの動物を徹底的に駆除した。ネズミが見つかった港をしばらく閉鎖することもあった。


・いまだにマダガスカルではペストが定期的に流行する

 現在、世界のペストのほとんどは、マダガスカル島で発生している。この国では定期的に発生していて、一番最近では、2017年8月から11月の間の流行で、2348人が感染し202人が死んだ。感染は首都アンタナナリヴォやその他の都市にまで広がり、急速に患者が増えたのは異常だった。


Madagascar plague

 この国ではたいてい雨季の間に地方で小規模な発生がある程度なのだが、このケースの場合、31歳の男性が感染したまま、あちこち旅をして動き回ったため、たくさんの人と接触し、31人が感染するはめになった。

 ロサンゼルスタイムスの報道によると、この男性は自分はマラリア(蚊によって媒介され、似たような症状が出る)に感染したのだと思い、ほかの人にうつす危険性をそれほど警戒しなかったらしい。


・冷戦時代、ペスト菌は兵器として利用された

 アメリカも旧ソ連も、冷戦中ペスト菌を兵器化することを検討したが、ペスト菌を噴霧化するという恐ろしい方法を研究するところまでいっていたのはソ連だった。都市の上空から微粒子化したペスト菌を散布して病気を蔓延させようというのだ。

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