「悪評さんざん」でも日本大学の受験人気が上昇している理由

まいじつ

(C)Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
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日大アメフト部の悪質タックル問題会見で話題になった“ゴーマン司会者”による「日大ブランドは落ちません!」の言葉が、意外にもその通りになっている。

「いまだ日大の対応はすべてが後手に回り、アメフト部新監督の人選、秋のリーグ戦復帰など表向きには動いていますが、肝心の大学経営陣刷新については何も動きが見られません」(スポーツ紙記者)

こうした対応の拙さは在校生だけでなく、来年春の合格を目指す受験生にも大きな影響を与えると思われた。当然、日大グループ校の志望者激減が予想されたのだが、全国規模の学習塾や教育出版社が独自に行う5〜6月間の模擬試験などにおいて、日大系列の中学、高校を希望校に上げた受験生が増えたというのだ。

不透明な新入試制度がきっかけに

「2021年には、現在行われているセンター試験がなくなり、新たに『大学入学共通テスト』が設けられます。しかしその全容は、受験のプロである学習塾にも分かっていません。そのため2021年スタートの新テストで大学入試に挑むことになる中学生たちは、今からかなり警戒しています。彼らは『大学系列の高校に進み、進学を確実にしたい』と考え、日大系列校を志望校に上げるようになりました」(大手予備校講師)

日大は生徒が約7万人、付属校の生徒数は全国で約2万9000人がいて、幼稚園まで数えれば、11万強の生徒を抱えている。まさにマンモス校であり、系列校を全国規模で持つことにより、少子化にもビクともしない安定経営を続けてきた。その影響だろう。受験生たちはこんな魅力も感じているそうだ。
「日大グループの高校は、他大学への受験に寛大なんです。レベルの高い大学への進学を希望すれば応援してくれますし、いったん日大への進学を取り付けた生徒でも他大学の受験が許されています」(同・講師)

もっとも、2020年の東京五輪出場を目指す高校生アスリートは、アメフト問題発覚以降、日大には好印象を抱いていない。やはり問題解決は不可欠だろう。

糾弾されている大学経営陣が、不透明な新大学入試による“系列校ブーム”を逆手に居座る、なんてことになるのかもしれない…。

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