屋内でも油断は禁物!? 高齢者の「熱中症」対策のポイント (2/3ページ)
こうした要因で、気づかないうちに熱中症を発症してしまうのだ。
社会医学研究センターの村上剛理事こう語る。
「他に持病が多かったりすると、さらにリスクを高めます。特に高血圧や心臓病などで水分や塩分を制限されていたり、利尿剤を飲んでいると熱中症になりやすくなる。同じく糖尿病も暑さを感じにくい上、汗をかきにくい。向精神薬にも発汗を抑える副作用があるので注意が必要です」
こうなると、自分の“暑さ感覚”はあてにならない。対策としては、冷房を上手に使って室内の温度管理と水分補給を徹底すること。そして、屋内の熱中症は夜間にも起きることがあるので注意する必要がある。
日中の直射日光にさらされて熱を吸収した家の外壁は、夜になってもなかなか温度が下がらない。断熱材が使用されていない場合、その熱が壁を伝わり室内を蒸し暑くさせる。
「室温は28℃が推奨されていますが、これはエアコンの設定温度ではありません。エアコンから離れた場所では、当然、それより温度が高くなります。自分のいる場所の温度計で28℃以下になるように、設定温度を調節すること。また、室内をムラなく冷やすには、扇風機やサーキュレーターと組み合わせるのが理想的です。温度、湿度の管理が難しいようであれば、熱中症の危険性をブザーで知らせてくれる“携帯型熱中症計”を近くに置いておくのもいいでしょう。水分摂取は、喉の渇きがなくても定期的に行うのがポイントです」(同)
では、屋外で体を動かして、炎天下で熱中症に見舞われる「労作性熱中症」についてはどうか。
基本的に熱中症の起こりやすい環境因子は、「気温が高い」「湿度が高い」「風が弱い」「日差しが強い」「急に暑くなった」などだ。労作性熱中症は、生活習慣などの基礎疾患がない人でも、その日の天気や体調によって急激に発症する。
厚労省のデータでは、労働中の発症を業種別で見ると、建設業が全体の約3分の2を占める。加えて、熱中症による死者数は作業開始の初日が最も多く、初日から3日間のうちに約3分の2が発症していることが大きな特徴とされている。
健康ライター・深見幸成氏はこう指摘する。
「人の体は暑い環境で作業を始めてから3〜4時間たたないと、体温調節がうまく働きません。