屋内でも油断は禁物!? 高齢者の「熱中症」対策のポイント (1/3ページ)

週刊実話

 今夏の暑さは異常だ。そんな猛暑で注意するべき病気の代表的なものに「熱中症」があるが、毎年30万〜40万人が医療機関を受診し、4万人以上が救急搬送されているという。患者が増えるのは、梅雨の合間の急激に暑くなった日や、梅雨明け直後から8月いっぱいの盛夏にかけてだ。

 熱中症には、主に2つのタイプがある。「熱中症環境保健マニュアル2018」(環境省)の編集委員会の高度救命救急センター担当者がこう説明する。
 「屋外で体を動かしているときに発症する熱中症を『労作性熱中症』、屋内の日常生活で起こるのは『非労作性熱中症』といいます。労作性は10代のスポーツ中や30〜60代の肉体労働中の発症が多い。非労作性の発症で圧倒的に多いのは高齢者です」

 熱中症と言えば、屋外の炎天下での対策が重視されがちだが、近年、問題になっているのが、後者の非労作性にあたる“屋内での高齢者の熱中症”だ。
 消防庁のデータ('13〜'17年)によれば、全国で6月から9月に熱中症で救急搬送された人は、65歳以上が全体の46〜50%を占め最も多い。ある別なデータでも、熱中症死亡者総数に占める65歳以上の割合は急増しており、'15年では81%。そして、これらの発症の半数以上は家庭(屋内)で起きているのが実態だ。

 当然、屋外と屋内では症状の現れ方に違いがあるが、東京都立多摩総合医療センター救命救急センターの杉浦修二救命士は、こう説明する。
 「屋外の熱中症は、数時間以内で急激に発症します。一方、屋内の熱中症は、猛暑が連日続いているようなときに、数日以上かけて徐々に悪化します。また高齢者は、症状がジワジワ出る傾向があるため分かりにくい。周囲の人は、元気がない、食欲がない、散歩に行かなくなったなどの変化があった場合は、注意してあげてください」

 そもそも高齢者は、老化に伴い皮膚の温度センサーや脳の察知能力が低下するため、暑さや喉の渇きを感じにくい。これらの機能が低下すると、皮膚血流量や発汗量を増やす自立性体温の発動が遅れて体に熱が溜まりやすくなる。
 加えて高齢者は、若年者より体内の水分量が少ない上に、体の老廃物を排出する尿を濃縮する力が落ちて多尿になるため、脱水状態になりやすくなる。

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