野生のキツネを犬のような従順なペットにするための交配実験から明らかとなった家畜化遺伝子(ロシア研究) (2/5ページ)

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 当時、ドミトリ・べリャーエフというロシアの科学者は、オオカミを祖先とする犬が、すっかり手懐けなられるようになった仕組みを解き明かそうと考えた。

 ベリャーエフは犬の振る舞いは遺伝すると考えた。そこで(大量の)キツネを繁殖し、狼と犬で見られたような変化を再現できるかどうか確かめることにした。


・従順なキツネ同士を交配させ続けた結果、犬のようなキツネが誕生

 ベリャーエフはギンギツネ(銀の毛皮を持つアカギツネ)を集め、最も従順な個体同士を掛け合わせた。

 この場合、基本的に”従順”とは、檻に指を入れても攻撃してこない個体のことだ。

 そうして生まれた子ギツネもやはり同じように繁殖させた結果、やがて人間を積極的に求め、愛情表現をする世代が出現した。

 その子ギツネらには、丸まった尻尾や垂れ耳といったイエイヌと同じような特徴まで現れていた。

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ロシアの実験により犬のように従順になったキツネたち
image credit:Kingston Photography for the JAB Canid Education and Conservation Center

 同時に、ベリャーエフの研究チームは、人間を襲ったり唸ったりする攻撃的な系統の繁殖も行なった。

 40世代以上を経た後、本実験プロジェクトからは従順な系統と攻撃的な系統のキツネが誕生した。


・家畜化のカギを握る遺伝子の特定

 ロシアで行われたキツネの交配実験は、犬の家畜化の歴史を紐解き、家畜化遺伝子を特定するのに役立った。犬が家畜化していったこと自体が、まさに自然に対応した取捨選択だったからだ。

 そして最近、この研究結果を踏まえた新たなる研究が行われた。
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