「夏の甲子園第92回大会」沖縄県勢悲願の春夏連覇達成に観客が大ウェーブ (2/2ページ)

アサ芸プラス

159球の熱投で被安打10、5四死球を与える苦しい投球ながら12三振を奪っての完投。6‐5の鮮やかな逆転勝利で興南はとうとう決勝戦へと駒を進めたのである。

 沖縄県勢力悲願の夏の甲子園優勝まであと1勝。最後の相手は強豪・東海大相模(神奈川)となった。相手エースはプロ注目の一二三慎太(元・阪神)だったが、この大会ここまでの5試合で37点を叩き出した好調・興南打線がこの好投手に一気に襲い掛かった。4回裏に2死からの5連打を含む7本の長短打を集中して一挙に7点を奪ったのである。投げては島袋が序盤から変化球を主体に打たせて取る投球。要所では伸びのあるストレートも混ぜて被安打9ながら1失点で完投。13‐1と投打に東海大相模を圧倒し、見事、史上6校目の春夏連覇の偉業を達成したのである。それは同時に沖縄県民にとって長年の悲願が叶った瞬間でもあった。

 試合終了後、その夢の実現を祝うかのように、甲子園を埋め尽くしたスタンドのどこからともなくウェーブが巻き起こった。それは三塁側スタンドに陣取った東海大相模の応援団も巻き込んでの一大ウェーブとなっていく。沖縄県勢初の夏の全国制覇達成を、聖地にいた観客全員が心から祝福した光景がそこにあった。

(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=

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