結婚を前提に転居、家具購入…「突然の破局」に費用の請求はどうなる? (2/2ページ)
「それらの費用も、正当な理由なく婚約を破棄されたケースでは、相手に請求することができます。どちらか一方に破棄の責任があるといえないケースでは、特に費用負担の取り決めをしていない限り、相手に請求するのは難しいでしょう」(前出の弁護士)
また、婚約破棄に正当な理由がある場合について、この弁護士はこう語る。
「例えば、相手が行方不明になったり、暴力行為や虐待、著しく社会常識に反した言動、あるいは性交不能などが考えられます。一方的に性格の不一致を理由に婚約が破棄されたケースでは、正当な理由なしと判断されることが多いようです。ただし、たとえ正当な理由なく婚約を破棄された場合でも、婚姻は当事者の意思でなされるものなので、相手を婚姻させるよう強制することはできませんし、婚姻の履行請求という形で訴訟を起こすこともできません」
イマドキは、木村さんのように結婚してから新居に一緒に住むカップルばかりとは限らない。特に婚約はせず、同棲しようとした場合はどうなのか。
「恋人と同棲しようと思って内装・家具などの代金を支払ったものの、同棲し始めてすぐに性格の不一致や相手の浮気などで別れてしまったような場合にも同様の問題が生じます。その場合には、婚約をしていないので、原因が何であれ、原則として費用請求はできません」
木村さんは彼女が20代半ばであり、収入的に差があるということで自分が“前払い”していたのだが、婚約しているか否かにかかわらず、また、同棲の場合であっても、もともと費用負担を折半にしておくのが賢明というわけだ。
なお、余談だが、結婚する前に性格の不一致が判明して良かったという考え方もある。実際に結婚してから別れるのは、法的にもハードルが高いからだ。