A型・B型をO型に。腸内酵素で血液型を変換することができることが判明(カナダ研究) (2/4ページ)
人間の腸内細菌から抽出されたDNAで作られた酵素を使って、A型とB型の抗原を赤血球細胞から取り除くことに成功したのだ。

・腸内に潜む細菌からDNAを抽出
酵素の発見にはメタジェノミクスという手法が使われた。細菌を培養するという面倒な作業を行わず、腸内に潜む細菌からDNAを抽出するのだ。
こうすれば、それら細菌が作り出すあらゆるものの設計図が一気に手に入る。そうして入手されたものの一つが、細菌が動物性の粘性物質mucinのような鋲のような糖のあるタンパク質を消化管の壁からむしり取るのを助ける酵素だ。
分子の点で言えば、粘性物質は血液細胞抗原にとてもよく似ている。そのため酵素はどちらにも効果を発揮することができる。
しかも、ウィザーズ氏らによれば、この酵素はこれまでA抗原を剥がすために有望とされてきた酵素より30倍も効果的だ。ついでにシンプルな洗浄によって、抗原を剥がし終わった酵素を簡単に除去することができる。

・実用化の可能性は?
これまで酵素で血液型を変えた血液を実際に輸血してみる実験が行われてきた。たとえば、2000年の人間を対象とした小規模な研究では、O型か血液型変換血液のどちらかの輸血を行っている。
しかし、ここで使用された酵素はB型しか変換できず、しかも実用化するには高価かつ非効率的すぎた。