男が女装して踊る?日照りになると行われた「雨乞いの儀式」はどんなやり方だったの?効果はあった? (3/3ページ)

Japaaan

県内にはたくさんの雨乞い踊りが伝承されていますが、なかでも「綾子踊」は現在のまんのう町(旧仲南町佐文)に伝わる踊りで、男子が女装して踊ります。

伝説では「綾」という女性が、旅の僧に干ばつの苦しみを話したことから始まります。僧は龍王に願いをこめて雨乞い踊りをすれば雨が降ると教え、綾がその通りに雅楽器や太鼓の音に合わせて踊ったところ、滝のような雨が降ったといわれています。それ以来、水不足の時期に綾が踊ると雨が降ったことから、誰ともなく「綾子踊」と呼ばれるようになったということです。

なぜ男子が女装するのか、はっきりとした理由がわかりませんが、まんのう町の説明では「これは踊りの縁起主である綾子(巫女)を美しく象徴したものであると考えられる」とあります。

また、綾子踊りは歌舞伎踊りの原型に似ているそうです。

女性から始まった出雲の阿国の「かぶき踊り」も、いつしか「若衆歌舞伎」といって少年らが踊るものに変化したので、形式美としての「女装」が定着したものなのかもしれません。

稲作に欠かせない雨、そして当時の人たちの切迫した願い…。一見罰当たりのような行為もあって驚きましたが、理由を知ると納得します。多種多様な雨乞いのスタイル。調べれば、まだまだたくさんの秘儀がありそうですね。

参考文献:『日本アルプスの登山と探検』ウェストン著 岩波文庫
参考サイト:まんのう町

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