日本でも注目! フランス発の認知症ケア「ユマニチュード」とは? (2/3ページ)

新刊JP

ジネスト氏、マレスコッティ氏、そしてユマニチュードを日本に紹介した本田美和子氏による『家族のためのユマニチュード』(誠文堂新光社刊)には、「あなたのことを大切に思っているよ」と相手に伝えるための技術として、「ユマニチュードの4つの柱」が紹介されています。

(1)見る…相手の視野に入って話しかける。正面から、近く、水平に、長い時間見る。それが「あなたのことを大切に思っています」と伝えるメッセージとなる。

(2)話す…低めの声で、穏やかに優しく、前向きな言葉を使い、とぎれなく話す。「無言」は存在が否定されているように感じさせてしまう。ケアの最中は言葉が少なくなりがち。いつもの3倍話しかけるくらいの気持ちでやってみる。

(3)触れる…触れる手は相手にメッセージを伝えている。たとえば、腕を上からつかまれると罰を受けるように感じられるし、下から広い面積で支えるように腕に触れられると、信頼と安心を感じる。

(4)立つ…1日20分立つことができれば寝たきりにはならない。一度に20分間立ち続ける必要はなく、日常の中で1日合計20分、立つことを目標にする。

実はこの「4つの柱」で言われていることは、私たちが普段大切な人に対して無意識にしている行動だといいます。「あなたが大切だ」と伝えるためにも、この技術を意識的に取り入れてみることが大事なのでしょう。

■介護を受ける側の不安を取り除く

認知症によるケアの中で、介護を受ける人と対立をしてしまい、「優しくできなかった」と自分を責めてしまう人は少なくありません。

ただ、介護を受ける人も実は不安なのです。人間は、自分が知らないことに対しては不安を感じ、知っていることに対しては安心する心理を持っています。一見理解しがたい行動を取っていても、それは強い混乱と不安の表れであることが多くあります。その不安を取り除く工夫をしてみることが大切です。

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