3万時間のコンサルティングで解明した個人の成長を加速させる「日本発の方法論」 (2/3ページ)

新刊JP

でも、我流でできるのは一握りの天才だけ。凡人は学びのプライドを捨てないと知恵はつかめません。

そもそも「教えてもらう」と「学び方を学ぶ」は違います。「学び抜こう」ということは受け身ではなく、自立した行動です。自分が目的を持って相手から学ぶときに、学び方を学び抜くことができます。

もしそれが重要な学びにならなかったとしても、それもひとつの学びになります。「それは重要ではない」と一つ学ぶことができる。「うまくいかなかった学び方」を自分で気づけたということです。

また、師匠を選ぶためには、「自分が弟子になる」という覚悟を持たないとできません。
私は、大学で教えていますが、これからの「師匠」と「弟子」の関係は、古い閉鎖的な関係ではありません。師匠も弟子のことを「師」として学び、一緒に高めあっていこうとする姿勢が必要であり、それが、智恵を掴む「新しい師弟関係の姿」です。

■学びを深める「実践知」と「謙虚さ」 ――また、本書の中に「成長が速い人は、目的の達成へ、自分で動く経験を積んでいく」という話があり、そこで AIでは代替できない「実践知」の大切さを説いています。AI時代を目の前にしている今、荻阪さんがもっとも懸念することはなんでしょうか?

荻阪:分からないことがあったら、調べることは当たり前です。でも、調べただけで止まってしまい、現場に行って確かめる、やってみるという行動が少なくなってしまうことを懸念しています。

旅行に行かないで景色の写真を見るのと、実際に行って見るのとでは体験が全然違います。ちょっと知ったら、「はい次」となって深められない。だから、知識があっても智恵になっていかないし、仕事で活かせない。

それは、生身の人間への興味が深まっていかないことにもつながっていきます。
たとえば、私が学生に「○○さんという面白い人がいるから会いに行ってみたら」と語れるのは、相手を知っているからです。生身の付き合いがあるから伝えられる。学生は生身の私を知っているから、「じゃあ行ってみよう」とアクションが起こせる。その相手も生身の私を知っているから、学生の子を本気で相手してくれる。

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