3万時間のコンサルティングで解明した個人の成長を加速させる「日本発の方法論」 (3/3ページ)

新刊JP

そこで起きる対話は、インターネットでちょっと関わった人同士が話すのとは全然違います。そういった体験、実践知がなくなり、「学び方を学ぶ」機会がなくなることを懸念します。

――本書後半でたびたび出てくる、「謙虚さ」という言葉が印象的です。これも「学び方を学ぶ」うえで必要な姿勢だと思いますが、「謙虚さ」を持つためにどうすればいいでしょうか?

荻阪:私も含めて人間は、物事が上手くいっていれば驕り高ぶりますから、増上慢な自分をいかに見つめるか。そのことに気づくためには、「謙虚ということを考える」ことが必要になるわけです。

そのためには、まず「自分自身が相手から学んでいるかどうかを振り返る」こと。
誰かと会って、話して、学び、それを別の人にそこで得た学びとして教えられなかったら、それは相手から深く学んでいなかったということになります。
次に、「自分自身の働く姿勢を見つめる」ということです。たとえば、上から目線で話していなかったか、などを常に振り返るわけです。
その上で、次の「自分の成長課題」を、自分の言葉へ変えていくことが謙虚な学び方に繋がります。今の自分を乗り越えていくために、常に次の成長課題を意識する。その課題に向かっていけば、謙虚さを失うことはありません。

――最後に「自分は成長が遅い」と危機感を持っている人にメッセージをお願いします。

荻阪:「自分は成長が遅い」と悩むことは、悪いことではないのです。成長が遅いと感じているということは、素晴らしい成長の種を持っているという証なのです。

「成長なんてどうでもいい。そんな綺麗事より儲けることが大事だ」と、「自分の成長」と「職業の結果」を出すことを切り離している人もいます。確かに所得は大事ですが、人間としての成長がない限り、仕事を通して結果を変えることはできません。
所得格差が話題になっていますが、所得は結果です。その手前に「人間の成長格差」があるのです。

成長する個人、成長する職場、成長することを讃え合う組織文化をつくらない限り、日本の所得格差は解決しない。それは私がこの本に込めた社会の課題を解決する、もうひとつのメッセージでもあります。

自分と社会の接点を見つめることが自分の成長の始まりです。そして、私自身も成長の道半ばです。だからこそ、その道を御一緒に歩んで行きたいと伝えたいです。

(了)

インタビュー前編:成長が「遅い人」から「速い人」へ変わる「気づける力」とは?

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