伊東四朗「あいつ、イっちゃっているんじゃない?と思われるほうがいい」振り切る人間力 (2/2ページ)

日刊大衆

「歌舞伎を勉強して来い」と言われて観ると、だめ。観方が固い。遊びで観るのは柔軟性があるから、いい覚え方をしているんですね。

 『電線音頭』のベンジャミン伊東?あれは、僕じゃなくて弟……(笑)。もう40年以上前なのかな。あまりに、目がイっちゃっているから、テレビの私を見て、心配してくれた人がいるんですよ。パーティーのとき、「四朗ちゃん、あんた大丈夫か?」と本気で聞いてきたのが、藤田まことさん(笑)。

 スタジオに視聴者を入れた時には、9才と5才の息子2人が来たんです。司会の小松政夫が「電線音頭を踊りたい人いる?」と声をかけたら、次男が手を挙げた。私は頭が真っ白になりましたよ。

 ヤクルトタフマンのCM撮影でも同じようなことがありましたね。監督が“駅の改札口に立っていてくれ。両側を乗客が通るから、奇妙な踊りをしてほしい”と言うんです。女房がちょうど、駅のそばで買物をしていたようで、僕が家に帰ると、“お父さんが妙な踊りをしていて、恥ずかしくなったから帰ってきた”と話していました(笑)。

 でも、演じる側がちょっとでも引くと、お客さんは見てくれない。“あいつ、イっちゃっているんじゃない?”と思われるほうがいい。目をランランと寄り目にして。

 今後の予定? ただ、年をとるだけ。自分から言えたことではないから。人さまがつくってくれるものだからね。そもそもこんなに長いことやってこられたのが、謎ですよ、謎。

伊東四朗(いとう・しろう)
1937年、東京都台東区生まれ。58年、劇団「笑う仲間」の研究生となり、芸能界に入る。63年、「てんぷくトリオ」で一躍、お茶の間の人気者に。76年、「電線音頭」のベンジャミン伊東で、人気を不動のものにする。テレビ、舞台、CM、映画、ラジオなどで幅広く活躍中。「親父熱愛(オヤジパッション)」(毎週土曜日15:00~17:00文化放送)にレギュラー出演中。

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