リサーチとデータ分析を無駄にしないための7つのステップ (1/3ページ)
今や、ビジネスを進めるためにマーケティングリサーチとデータの分析は必要不可欠だ。「顧客データ」や「売上データ」は企業にとっての「財産」ともいえる存在であり、そのデータをいかに料理するか(分析するか)によって企業の方向性にも影響を及ぼすことになる。
しかし、現場から聞こえてくるのは次のような悲鳴だ。
「業務上必要になり、データ分析を始めなければいけないのだが、何をどのように始めたらよいか分からない」
「ただただデータが集まり、お客様の顔がどんどん分からなくなっている」
「とりあえずデータを集めて分析したはいいが、結局何にも使われていない」
こうした声があがる理由としては、需要の高まりに対して、データの扱い方のインプットや体系的なトレーニングを受ける機会が少ない点があげられるだろう。
そこで読んでおきたいのが、マーケティングリサーチを専門に行う株式会社マクロミル 上席執行役員の中野崇氏が執筆した『マーケティングリサーチとデータ分析の基本』(すばる舎刊)である。
中野氏は2005年にマクロミルへ入社後、社初の中国進出に参画。2013年に日本へ帰任し、事業戦略本部長やマーケティング部門の立ち上げ、広報室長などを経てエグゼクティブマネジャーに就任。社会情報大学院大学の客員教授として、リサーチ・データ分析の講義を受け持っている。
本書はリサーチやデータ分析の教科書的な一冊で、初めてリサーチとデータ分析の業務につく人間でも、実務レベルで使いこなせるようにシンプルにまとめられている。
しかし、そもそも一体なぜリサーチとデータ分析が必要なのか?
その大きな理由の一つは、世の中に多様な価値観が存在できる土壌ができているという点だ。スマートデバイスやSNSの普及によって、膨大な新しいコンテンツが世の中に溢れている。訪日外国人の数も年々増えており、彼らの多様な考えやファッションに触れる機会も増えた。その結果、人々は必ずしもみな同じものを選ばなくなっており、ニーズを塊で捉えることが非常に難しくなっている。