季節の変わり目に起こりやすい! 早期治療が必須の「扁桃炎」 (3/3ページ)
扁桃だけの炎症なら、抗生物質で対処できるかもしれませんが、扁桃の周囲まで炎症が広がり膿のたまった扁桃周囲膿瘍以降は、抗生物質に加えノドを切開し膿を取り除く手術が必要となるなど、厄介なものになります」
また、術後も肉が腐り、細菌が繁殖して膿がたまりやすい状態になっているので、胸腔内にチューブを入れて圧力をかけ、膿をその都度吸引する胸腔ドレナージが必要になることがある。入院は数週間で、最悪の場合、死に至ることもあるという。
さらに扁桃の炎症は、最初は“ボヤ程度”の小さなものが、どんどん大きくなっていく。これが頚部から脊推や脊髄といったところに広がり、手足にマヒが出て、寝たきりになるケースもあるのだ。
「まだ理由は完全に解明されていませんが、病巣性扁桃炎といって、扁桃炎があるだけで扁桃とは遠く離れた腎臓、皮膚、関節などに悪影響を及ぼすことが分かっています。腎炎がなかなか治らなかったが、扁桃を摘出したら腎臓の炎症も改善したというケースもあるんです」(医療ライター)
扁桃炎の治療の場合、軽症なら抗生物質や消化剤などの薬物治療や点滴による治療もあるが、扁桃周囲膿瘍は手術の必要があるため、こじらせないことが重要となる。
「とにかく初期の風邪と似通っているので、症状だけで見分けるのは困難です。風邪らしき症状があった場合、2〜3日様子を見ても改善しない、激烈なノドの痛みがあるといったときは、躊躇しないで病院に行くべきです」(同)
慢性扁桃炎にまでなってしまうと、時間がたてばよくなるというものではない。適切な治療をしないで放置すれば何度でも繰り返し、根本的な治療は手術しかなくなる。ノドの痛みを軽く見てはいけないのだ。
日本列島もやっと残暑から解放された。これから涼しくなるのはいいが、季節の変わり目で起こりやすいノドの痛みには、十分注意したい。