吉澤ひとみにも教えたい『缶チューハイ』は全然「もうからない!!」

まいじつ

(C)Ned Snowman / Shutterstock
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2017年6月から価格面で競合関係にあった「第3のビール」が酒類の安売り規制によって値上がりし、「缶チューハイ」へ流入する消費者が増えた。

現在「缶チューハイ」350ミリリットル缶1本当たりにかかる酒税は28円で「第3のビール」と同額だが、2026年10月にビール類の酒税が一本化されるため、段階的に「第3のビール」は増税されることになるので、結果的に「第3のビール」から「缶チューハイ」への流入がさらに加速することが見込まれる。

英調査会社ユーロモニターインターナショナルによると「缶チューハイ」の17年の市場規模は6000億円を突破し、この10年で7割増。特にここ数年は40~50代男性を中心に、アルコール度数が7%超の“ストロング系”に人気が集まっている。

「節約志向の高まりで“家飲み”が増える中、1本で手軽に酔える度数の高い缶チューハイが支持されています。現在の市場は、『サントリースピリッツシリーズ』が約40%のシェアを握りトップに立っており、『氷結』ブランドを中心にそれまで首位だったキリンビールを10年に逆転しました」(酒類専門紙記者)

製造から流通まで効率ではビールに叶わない

チューハイは焼酎やウオッカなどのスピリッツ類に果汁を加え炭酸で割ったもので、ビールと違い、発酵や醸造の技術は必要ない。だから製造が比較的容易で、参入障壁の低さが市場の拡大に寄与したわけだ。しかし逆にそれが過当競争を招き、トップ企業以外の利幅は低い。利幅の低いその理由は、

缶チューハイは味の種類が多く、ビール原料の麦芽やホップに比べて原材料の調達面で規模のメリットが働きにくい ビール類の場合、輸送効率が最大限考慮されているが、チューハイの製造体制は整っていないため、輸送距離やトラック台数が増え物流コストが高い

などが挙げられる。

「ですからビール類からチューハイに流入が増えれば増えるほど、利益が減っていくという“豊作貧乏”になりかねないのです」(同・記者)

日本中の酒好きが、酒酔いひき逃げで捕まった吉澤ひとみのような“缶チューハイ好き”になってしまったら、メーカーは倒産一直線かもしれない。

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