コカ・コーラ桑水流裕策のチーム愛、セブンズ愛、郷土愛。 (2/2ページ)
ただ、自分たちに対するしつこさが足りないのかもしれない」
チームを愛しているからこそベクトルを内側に向ける。
2016年のリオ五輪で4位と躍進した男子セブンズ日本代表の主将を務めた。
翌年の2017年からはレッドスパークスとの契約を「プロ」に変えた。昨季の全試合出場は、その成果でもある。
所属チームでの責任を果たす一方で、2005年から世界を舞台に戦ったセブンズへの愛もそのままだ。同日本代表の動向が気になる。普及はすすんでいるだろうか。手伝えるものなら手伝いたい。
2020年には東京五輪が控えているが、桑水流の頭の中の2020年は、故郷・鹿児島で国体が開催される年だ。
「その国体で鹿児島チームが優勝できるように、何かしらの形で手伝えれば、と思っているんです」
根底にあるのはセブンズへの恩返しの気持ち。いつも「自分はセブンズに育てられた」と言う。
「オリンピック種目なのに、国内のセブンズの環境は整っていません。もっと盛んにしたい。鹿児島にセブンズのチームを作り、そこから発信するのもいいですよね」
関わり方はまだ何も決まっていないが、思いは強い。
故郷での地元チームの優勝を、自身の描くセブンズ発展プロジェクトのスタートにできるなら最高だ。
いまも、セブンズ代表の国際舞台が気になって仕方がない。体がうずうずすることもある。
コカ・コーラから同代表に選ばれている副島亀里ララボウラティアナラや吉澤太一らともよく話す。
「先日もギャム(副島)から連絡が来ました。(アジア・セブンズシリーズで)キャプテンになったんだけど、どうしたらいいかな、と」
チームメートや、長く一緒に戦った坂井克行(豊田自動織機)の世界での頑張りは、自分の背中を押すパワーにもなる。
チーム愛。セブンズ愛。郷土愛。
いろんなものをエナジーにして走り続ける男は、いつ、どんなタイミングで決断するときが来てもいいように、ピッチに立てば常にすべてを出し切る。
ひとつでも多く勝利に導き、チームがトップリーグで戦い続けられるようにするのは最低条件。できることなら、以前みたいに人々を驚かせるようなチーム力に引き上げたい。
「そのためには我慢。(いまは不安定な)スクラムだって、もっとやれる。辛抱強くフェーズを重ねられたら穴はあけられる。その手応えは(4連敗の中でも)つかんできています」
1試合14分、2日間か3日間で5試合~6試合のセブンズ大会だろうが、80分の試合だろうが、勝つか負けるかは、瞬間の積み重ねの先にあると桑水流は深く知る。
自分こそ、その両方の魅力を伝えられるとわかっている。