15歳にして「悪(にく)らしいほど強い武士!」となった鎌倉悪源太こと源義平の武勇伝(下) (2/4ページ)
作者不詳『平治物語絵巻(鎌倉時代)』より、反乱軍(右下)の凱旋。人々の反応から察するに、あまり歓迎されていない様子。
さて、平清盛らの不在に乗じて序盤戦に勝利し、気を良くした藤原信頼は、すでに天下をとったかのような有頂天。
調子に乗った藤原信頼は、お前にどこの国をやろう、そなたに何の褒美を、官位をやろう……とまぁ、権限もないのに皮算用の大盤振る舞い。
そして、義平の番が来ました。
「ほれ、そなたには何をやろうか?国か?カネか?それとも官位か?」
藤原信頼は訊ねますが、義平はしかめっ面で答えます。
「そんなもんいいから、さっさと敵にトドメを刺しましょうや。いま清盛どもが戻ってきたら、逆転されて水の泡ですぜ」
せっかくの浮かれ気分に水をさされて、藤原信頼はご機嫌を損ねます。
「まぁまぁ、そんなに慌てることもなかろうて。どんな官位もそなたの意のままに授けようぞ……」
この時、藤原信頼が見せたであろう「官位をやれば、武士などたやすく手なづけられる」という表情。
事実、多くの武士はそうでした。
坂東武者の矜持「~もとの悪源太にて候はん」
尾形月耕『日本花図絵』より『紫宸殿の橘』。明治二十九年
平治の乱にて清盛の嫡男・重盛に追いすがる義平。
