役に立たない「リサーチ」と「データ分析」はなぜ生まれるのか? (2/4ページ)
どのように分析すればいいのか分からないまま、データだけが蓄積されていくということで、「リサーチやデータ分析の基本を学ぶ機会を設けてほしい」というニーズがあったんです。
そのニーズを満たす本が必要だろうと思っていたところに、本書の出版元であるすばる舎さんから、そのテーマで本を書きませんか? とお話をいただいたという形です。
――マクロミルはリサーチとデータの分析を行う調査会社です。その意味では、ノウハウの一部をこの本で明かすということにもなります。中野:そういうことになりますね(笑)。確かにマーケティング担当者や商品開発担当者が、リサーチとデータ分析を調査会社にアウトソースすることは大きなメリットがありました。それは考える材料となるリサーチやデータ分析といった業務を外に出すことで、“考えてアイデアを生み出す”という本業に集中できるということです。またインターネットリサーチの普及によって低コストでリサーチができるようになった事も、調査やデータ分析のアウトソーシングを加速させました。
ただこれは過去の話です。近年では企業が独自に大量のデータを保有していますから、調査会社にアウトソースする前に、まずは自分たちでデータを分析してビジネスプランを考えようというシーンが増えてきているんです。
ただ、リサーチやデータ分析を完全にアウトソースしていたり、これまでやっていなかった方は、リサーチやデータ分析で最も重要な部分が抜け落ちがちです。それは、何を知りたくて、知ったあとに何をアクションしたくてデータ分析をするのか、という目的設定です。
目的が無かったり曖昧な調査は、結果を眺めてもアクションに繋がらず、調査に費やした時間が無駄になってしまいます。こうした事が頻発するのは、リサーチそのものの価値を逓減させてしまうという危機感を持ったので、リサーチの基本中の基本を世の中に発信するのは必要だろうと考えました。
