サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「ステイフーリッシュが混戦に断」 (1/2ページ)
京都といえば、これ。菊花賞が今週のメインで、当方が好きな、思い出深い一戦である。
忘れもしない、こんなことがあった。このGIに馬単が導入された02年、確か1、2頭の枠を巡って抽選対象馬が何頭かいた。木曜日の午後にならないと出走馬と出走枠が確定しないので、正直、抽選馬の取材は確定前までは、おろそかになっていた。その中に勝ったヒシミラクルがいたのである。
きちっとした取材は翌日、つまり金曜日の早朝。GI予想の締め切りである木曜日の段階でヒシミラクルには★印を打った。
が、実際、ヒシミラクルを目の当たりにして、体中に電流が走った。
「勝つのはこの馬で間違いない!」
そう確信したのである。
その旨をデスクに伝え、★を◎印に変えてくれと懇願したものの、冷ややかに「ダメ!」と一蹴。そのツレなかったこと‥‥。
結果は読者もご承知のとおり。10番人気だったヒシミラクルがもののみごとに差し切り勝ちを演じ、2着に16番人気のファストタテヤマが入って、なんと馬単18万2540円の高配当となった。当然、ヒシミラクルを無視するわけにはいかず、当たり馬券を手中にしたが、後ろめたさが尾を引いたものだ。
つまらぬことを振り返ったが、かように不確定要素が多いのがこのレースで、だから菊花賞は好みのGIなのである。
このおもしろみは、やはり長丁場の一戦だからだろう。当方のように古い人間には春の天皇賞と並んで見ていて楽しい競馬だが、同時に穴党として予想に力が入るレースでもある。
前置きが長くなったが、馬単が導入されて以降、これまでの16年間、その馬単の万馬券は7回(馬連では4回)。この間、1、2番人気でのワンツーはわずか1回のみ。1番人気馬は7勝しているが、2番人気での勝ち馬はいないのだ。いかによく荒れるかがおわかりだろう。
で、今回の顔ぶれを見てみる。前哨戦の神戸新聞杯を制したダービー馬ワグネリアンの名はなく、一方のセントライト記念を勝ったジェネラーレウーノ以下、有力候補と見られている馬の中で、全幅の信頼を寄せられるものはいない。今年もまた、ひと波乱ありと見るべきではないか。