「平成日本シリーズ史」プロ野球史上最大の下克上を果たしたロッテ! (2/3ページ)

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投げては先発の渡辺俊介が被安打5の無四球1失点完投勝利を収めたのである。これは05年の第2戦に続く日本シリーズ2試合連続2度目の無四球完投勝利であり、日本シリーズで2試合連続の無四球完投勝利は史上初の快挙となったのだった。

 一方、ロッテに2勝1敗と勝ち越しを許した中日は第4戦でセ・リーグ王者の意地を見せる。3回裏に3点の先制を許したものの、4回表に和田のタイムリー二塁打などでまず2点。さらに続く5回表に井端弘和の併殺打の間に三塁ランナーが生還し、同点に追いついたのだ。ここから試合は膠着状態に陥り、3‐3の同点のまま延長戦へと突入。10回裏にロッテは1死満塁のサヨナラの場面を作ったが、福浦和也がサードライナーの併殺に倒れ、チャンスを生かせず。すると中日はその直後の11回表に2死二塁から9番打者の大島洋平がセンターの頭を越すタイムリー三塁打を放ってついに勝ち越しに成功。その裏を守護神・岩瀬仁紀の投入などで0に抑えて対戦成績を2勝2敗の五分へと戻したのである。

 勝ったほうが日本一へ王手をかける第5戦。前日、投手陣が好投した中日は先発に中田賢一を立てたが、これが誤算となった。初回に和田の犠飛で1点を先制したのも束の間。その裏に1死一塁から3番・井口以下に5連続長短打を許し、一挙に4点を奪われてしまったのだ。さらに中田は4回裏にも2失点、5回裏も3失点を喫し、完全に試合が決まってしまった。結局、ロッテは先発全員安打の15安打10得点をマーク。10‐4で圧倒したロッテが3勝2敗とし、日本一まであと1勝と迫ったのである。

 ふたたび名古屋に舞台を移した第6戦。試合は地元で敵チームに胴上げを許したくない中日と一気に決めたいロッテの意地と意地がぶつかった一戦となった。初回に1点ずつを取り合った後、中盤まで両軍ともに0行進が続く投手戦に。その均衡を最初に破ったのは中日だった。6回裏の2死一、二塁からブランコのタイムリー二塁打で勝ち越し。対するロッテも8回表の2死二塁の場面でサブローがタイムリーを放ち、試合は振り出しに。そのまま今シリーズ2度目の延長戦へと突入し、結局延長15回、2‐2の引き分けに終わったのである。

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