「平成日本シリーズ史」プロ野球史上最大の下克上を果たしたロッテ! (3/3ページ)

アサ芸プラス

試合時間5時間43分というシリーズ史上最長時間試合となったこの一戦、ロッテは11回の勝ち越しチャンスをつぶした一方で、中日は10~14回裏まで5イニング連続で得点圏に走者を進めながら、あと一本が出なかった。そしてこの拙攻の連続が結果的にこのシリーズの勝敗を分けることとなるのである。

 迎えた第7戦。試合は2日連続の死闘となった。3回までに中日が大島の2打席連続タイムリーなどで6‐2とリードしたものの、4回表に1点を返したロッテは続く5回表に今江と里崎智也のタイムリーで3点を取り、同点に。さらに7回表に金泰均のタイムリーでついに勝ち越し。そのまま9回裏を抑えれば日本一という状況を作ったのである。だが、ここから中日が粘る。先頭の和田の三塁打にブランコが犠飛で続き、7‐7の同点としたのだ。そして試合はまたしても延長戦へ。死闘が決着したのは12回だった。中日は9回表から登板していた浅尾がついに力尽き、2死二塁から岡田幸文が日本一をたぐり寄せるタイムリー三塁打を放ってついに勝ち越し。その裏の中日の攻撃を3人で抑えて8‐7という死闘を制したのである。それと同時に、みごとに「プロ野球史上最大の下克上」が完成させたのであった。なお、この年に監督に就任していたロッテの西村監督は史上9人目となる初年度での日本一達成監督ともなった。さらにリーグ優勝なしで日本シリーズを制した初の、そして現在でも唯一の監督となったのである。

(野球ウォッチャー・上杉純也)

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