第98回全国高校ラグビー大会東京都第2地区予選 決勝は目黒×本郷に (2/2ページ)

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6分、目黒陣22メートルの右ラインアウト、明大中野が素早くボールを出しWTB關根瑞己へ渡ると一気に中央トライラインを越えた。同点(15-15)。FB柳田治久がコンバージョンキックを難なく決めて15-17と試合をひっくり返した。

 目黒はこれで息を吹き返したか。11分に自陣からフェーズを重ね最後は主将CTB大島暁が再逆転のトライ。さらに5分後には大島がスクラム起点で出たボールを連続でインゴールへ運んだ(27-17)。

 3分後、明大中野が7点を返すと、25分、目黒NO8タニエラが2本目のトライを奪った(34-24)。27分、明大中野はゴール前でPKを得、タップからゴールラインへ進めたボールをPR山崎亮がねじ込んで34-29と迫ったが、最後の攻撃でターンオーバーされノーサイドになった。

「最初に3トライ取っても簡単に勝てる相手とは思っていなかった。ゲームコントロールのところでうまくいかなかった」と目黒学院の竹内圭介監督。19度目の花園をかけた戦いに気持ちを引き締めた。

■勝負は前半5分で決まった 本郷が1月の2点差リベンジ果たす

 前半開始、いきなり東京高が本郷高ゴールラインへ迫る。フォワードがラックサイドをどんどん突いてきた。本郷は絡み続ける。東京の反則で得た本郷スクラムも押されターンオーバーされた。ここでも止めて切り抜けた。

 すると9分に東京ゴール前5メートルの左スクラム、モールを作ると主将NO8島田耕成が先制のファイブポインターとなった。本郷はHO福澤慎太郎がボールをもらうとゲインラインを切り続ける。19分に1トライ奪うと、29分に東京ゴール前の反則からモールを作り3本目のトライで前半を終えた(17-0)。

 後半も6分、FL橋本大吾のトライをはじめ2トライ2ゴール1PGで17得点を加点。ディフェンスも奮闘し、34-0で10度目の花園出場へあと1試合となった。

 準々決勝後に島田主将は、新人大会で2点差負けした東京(準決勝12-14)、さらに春季大会で目黒に同じ2点差負け(準決勝26-28)のリベンジを誓っていた。「ゼロ封し、東京にリベンジできた。モールからトライも取り切れた。次につながる」。大学進学はラグビー推選ではなく一般受験で都内の難関国立大(文系)を目指す。年末年始、ラグビーと受験勉強を両立する覚悟だ。

 渡邉宣武監督は「紙一重の差の勝利。生徒は2点差で悔しい思いをしたことでここまで成長してきた。プレーする喜び、勝つ喜びを共有したい」とコメントした。

(文:見明亨徳)
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