長嶋茂雄&王貞治、巨人2大スター「60年目の愛憎」

日刊大衆

長嶋茂雄&王貞治、巨人2大スター「60年目の愛憎」

 高橋由伸監督が解任され、原辰徳新監督のもとでチーム立て直しを図る巨人軍。しかしながら、その前途は不安視されている。長らく球界に君臨してきた“ナベツネ”こと、渡邉恒雄氏(読売新聞グループ本社代表取締役主筆)が、頸椎骨折で病床にあることも手伝い、原新体制には早くも不協和音が鳴り響いている。

 この惨状に、巨人の終身名誉監督を務める長嶋茂雄氏(82)が、「退院後、反乱の終息に向けて仲裁に入る」(球界関係者)とみられていた。ところが、ミスターは出身地の千葉県佐倉市で10日に開催された「長嶋茂雄少年野球教室」を直前になってキャンセル。いまだ、退院のメドが立っていないことが窺える。

 一方、王貞治氏(78)が球団会長を務めるソフトバンクホークスは、リーグ優勝こそ逃したものの、CSを勝ち上がり、強敵・広島カープを倒して2年連続で日本一に輝いた。

「巨人関係者からは、孫正義オーナーとソフトバンクに対するやっかみが聞こえてきます。“うちの王をかっさらわれた”というわけです。確かに巨人は今、どん底ですから、ミスターと王さんを比較したくなってしまうのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)

 低迷するチームを病床から憂う長嶋氏と、日本一の美酒に酔う王氏。好対照とも言える現在の両者だが、実は、今年は2人が出会ってから60年目の年である。

 ONの物語は、1959年に王が巨人に入団したときに始まる。この年、王は2月のキャンプからチームに合流しているが、長嶋との初対面はその前だった。

「スポーツ紙の企画で、入団が内定していた王が、秋季キャンプに向かう巨人の選手を東京駅のホームまで見送りに行ったんです。すでに巨人の4番として活躍していた長嶋と、大物ルーキーの王のツーショットを掲載しようというわけです」(当時を知る関係者)

 まだ新幹線が開通する前の時代。長嶋は急行「高千穂」の窓側席に座っていた。ホームに立つ王は、緊張の面持ちで、窓越しに憧れの先輩と握手したという。王の初キャンプでも、長嶋とのエピソードがある。

「巨人の定宿だった江南荘(宮崎市)で、ミスターと相部屋にされたんです。ところが、翌日にすぐに、大部屋に移されてしまった。その理由を王は、“僕のイビキと寝相がひどかったから”と説明していますが、真相は違います。いくら超高校級の王でも、“高卒ルーキーとスター選手を相部屋にするとは何事かっ!”と、他の選手たちが騒いだからでした」(前同)

 ともにアマチュア時代からスター選手として活躍し、鳴り物入りで巨人に入団した両者。以降の大活躍は説明不要だろう。

「65年から巨人が前人未到のV9を達成できたのは、まぎれもなくON砲があったからです。ただ、V9時代にONが2人っきりで酒を酌み交わしたというのは、一度も聞いたことがありません。それどころか、2人きりで食事すらしたことがないんじゃないかな」(球界関係者)

 ある古参記者は遠征先の宿舎で、こんな体験をしている。

「早起きの長嶋さんがまず宿舎の前に現れ、僕の姿を見かけて喫茶店へ引っ張って行くんです。その後、僕が宿舎前に戻ると、今度は王さんが出てきて、また喫茶店に誘われるんです。王さんが選んだ店は、長嶋さんの店と通りを挟んだ反対側にありました。2人の関係を知らない人は、“両雄並び立たず”とか、“冷めた関係”だと思うでしょうね。ところが実際は違う。別々の喫茶店を選んだのは、あくまで好みの問題(笑)。あの2人に“憎”の部分があるようには思えない。ただ、ライバル関係にあったことは間違いないですね」

 これまで明かされなかった、巨人2大スターの本当の関係性。さらに現在発売中の『週刊大衆』11月26日号では、現役引退後から現在にいたるまでの“愛憎”に迫る。

「長嶋茂雄&王貞治、巨人2大スター「60年目の愛憎」」のページです。デイリーニュースオンラインは、王貞治原辰徳長嶋茂雄巨人スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧