一流シェフの手で味わう「ふるさと納税」 宮崎・都農町の返礼品がフルコースに

Jタウンネット

宮崎牛のステーキ スティックセニョールを添えて
宮崎牛のステーキ スティックセニョールを添えて

宮崎県都農(つの)町のふるさと納税の返礼品を、一流シェフの料理で楽しめるイベント「tsuno dining」の第一弾が、東京・港区の創作料理店「然 sabi」で2018年11月9日に開催された。


宮崎牛のステーキ スティックセニョールを添えて

主催はECサイト運営などを行うルクサ(東京都渋谷区)。ふるさと納税の返礼品として行われたイベントだ。会場の店舗では、元格闘家でシェフの伊藤浩二さんが都農町の名産品をフィーチャーした料理の数々を振舞った。

伊藤さん自慢の料理を通じ、東京と都農町と繋がった一夜をJタウンネット編集部が取材した。

見た目はシンプルでも味はドラマティック

今回のイベントが開かれた「然sabi」は元麻布にある。こぢんまりとしたビルの3階に店を構え、普段は囲炉裏を用いた独創的な創作料理が味わえる。

店の看板
店の看板
カウンターには囲炉裏が設置されている
カウンターには囲炉裏が設置されている

落ち着いた照明に温もりある木のカウンターが気持ちを落ち着かせてくれる。イベントが始まるとシェフの伊藤さんの紹介があった。以前は格闘家だった異色の経歴の持ち主だ。

伊藤浩二さん
伊藤浩二さん

1品ごとに伊藤さんが食材と料理の説明を行い、産地である都農町に思いをはせる。遠く離れた町の美味しさを存分に味わう時間が始まった。

最初に飲み物が提供され、都農町の名物の1つである「都農ワイン」が登場した。元々「町おこし」のために町全体が総力を挙げて始めたワインは今やイギリスのワイン専門誌「ワインリポート」の「世界の最も注目すべきワイン百選」にも名を連ねるほどになった。

最初から都農町のエースピッチャーが登板するエキサイティングな展開。残念ながら筆者はアルコールが飲めなかったが、こちらも都農町の名物である「尾鈴ぶどう」を使ったジュースをいただいた。濃厚で全身に染み渡るかのような甘さに思わず酔ってしまいそうだ。

尾鈴ぶどうのジュース
尾鈴ぶどうのジュース

飲み物だけに満足していてはいけない。早速、1品目の「シルクスイートのポタージュ」が出された。

シルクスイートのポタージュ
シルクスイートのポタージュ

さつまいもの一種であるシルクスイート。重さのある甘みはなく、軽やかな甘みと風味がクセになり、スプーンが止まらなかった。

2品目はマンゴーに並ぶ宮崎のシンボルとも言うべき「宮崎牛」を使ったカルネクルードを桃太郎トマトのケッカソースで食べた。

宮崎牛のカルネクルード桃太郎トマトのケッカソース
宮崎牛のカルネクルード桃太郎トマトのケッカソース

カルネクルードは本来なら生肉を使った料理だが、ここでは宮崎牛のたたきが使われている。口の中に入れた瞬間にとけていく霜降りに桃太郎トマトのケッカソースの酸味とさわやかさがよく合う逸品だ。

次に現れたのは尾鈴豚のサルシッチャと赤芽里芋のコンフィの囲炉裏焼き。然sabiの特徴である囲炉裏を使ったシンプルな1品。ソーセージのような見た目のサルシッチャと程よく焼けた赤芽里芋が乗っているだけだが、味は劇的である。ねっとりしつつスピード感のある甘みが味わえる赤芽里芋のコンフィとソリッドで刺激的なサルシッチャの駆け引きをいつまでも味わっていたいと感じてしまった。

尾鈴豚のサルシッチャと赤芽里芋のコンフィの囲炉裏焼き
尾鈴豚のサルシッチャと赤芽里芋のコンフィの囲炉裏焼き

都農町の隠れた名物とも言える「しらすみ」を使ったパスタも絶品だ。ボラではなくシイラの卵巣を都農ワインに付け込んで熟成したカラスミだが、塩を使っていないにも関わらず味が強く、麺も程よい塩味を身にまとっていた。臭みが全くなく、味が強いながらも軽く食べられてしまう不思議さがあった。

しらすみのタリオリーニ
しらすみのタリオリーニ

ここまでの料理だけでも十二分に満足であるが、ここで横綱の土俵入りが始まった。

宮崎牛のステーキ スティックセニョールを添えて
宮崎牛のステーキ スティックセニョールを添えて

非常に柔らかい宮崎牛のイチボを使ったステーキに都農ワインを使ったソースもかけてしまうとは罪深い。口の中で雲のように溶けて上品な甘みが支配していく。この味になら喜んで服従してしまうのは仕方がないだろう。

尾鈴キャンベルアーリーのグラニテ
尾鈴キャンベルアーリーのグラニテ

最後は尾鈴キャンベルアーリーのグラニテでお口直し。都農をたっぷり味わう「宴」が終わった。

ふるさと納税でも多い地域特産品を使った返礼品だが、食材だけもらっても調理に困るといった人も多いかもしれない。そんな時、今回のようにプロが調理した「美食」を恋人や家族と楽しむのも一考ではないだろうか。

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