放置すると“死”につながる!? EDは重大な動脈硬化のサイン! (2/3ページ)

週刊実話

つまり陰茎動脈は非常に細いため、動脈硬化の影響を一番最初に受けやすいといえます」(田村氏)

 勃起不全が起きているということは、他の場所でも遠からず動脈硬化が起きることのサインと言えるのだ。それを放置しておくと、記者のように死にかけてしまう可能性がある。

 日本のED患者は、約1130万人と言われている。しかし、これは中等度から重度の人だけを指す数字。軽症の人も含めれば、さらに膨大な数になるという。

 EDになりやすい年齢には2つのピークがあり、それぞれ原因が異なる。

 第1のピークは30代後半から40代前半で、精神的な理由による「心因性ED」。この年代は子作り世代でもあり、精神的重圧も強くなる。その結果、勃起するのが難しくなり、一度うまくいかないと余計に萎えてしまうらしい。

 第2のピークは、記者のように、50代から60代にかけて起きる「器質性ED」。これは、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や、メタボリックシンドローム、肥満、加齢などにより、血管が硬く老化することが原因。耳が痛い話だ。

 性的な刺激を受けると、脳から「勃起しなさい」という指令が出る。それが勃起神経に伝わって陰茎動脈に血液が流れるが、老化した血管は硬くて血液がうまく流れ込まないのだ。

 十分な血液が届かないため、勃起しても硬さが足りず挿入できない。あるいは勃起しない、情けない状態に陥るというわけなのだ。

★EDと糖尿病には密接な関係が

 本誌でお馴染みの世田谷井上病院の井上毅一理事長に話を聞いた。
「あなたは糖尿病ではないの? EDの症状が出た人は生活習慣病、とりわけ糖尿病にかかっているケースが少なくありません。実は、気がついていなかったけれど、糖尿病だったという患者さんは少なくないんです。糖尿病はEDの主要な原因です。糖尿病で高血糖状態が続き、血管がダメージを受けてペニスに血が流れ込みにくくなり、神経が傷ついて脳からの興奮がペニスに伝わりにくくなるわけなのです」

 幸い記者は、何度、健康診断をしても糖尿病の疑いがあるという結果が出たことはない。

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