平和な世にヒゲは要らぬ!?武士からヒゲが一掃、江戸時代の「大髭禁止令」とは (3/4ページ)
ワイルド過ぎるNGな例。歌川国芳「鍾馗」画。
【意訳】
「奇抜な髪形やあごヒゲ、でっかい刀にド派手なデコレーションとか全部禁止!違反したら牢屋にブチ込んで、主人がいればそいつから罰金とるぞ!」【原文】
「大額大なで付、大剃さげ、又は下鬚、幷大刀、大脇差、朱鞘、大鐔、大角鐔停禁せらる。もし違犯のものは繋獄せしめ、其主よりは過料銀二枚出さしむべしとなり」
※『台徳院殿御実紀巻五十九』より
ここではヒゲに限らず、傾奇者っぽい身なり全般について禁止していますが、なんだか学校の先生が、やんちゃな生徒たちに「髪型を整えろ、あごヒゲも剃れ、スマホはデコるな……」などとお説教しているようですね。
しかし、この程度で言うことを聞いてくれるような優等生なら、そもそもこんな苦労もしないわけで、相変わらず傾奇者たちはワイルド放題にのさばり続けるのでした。
禁令第二回目「さきざき停禁せられしかど……」さて、このまま手をこまねいているわけにもいかず、江戸幕府はさっそく……先の禁令より22年後となる正保ニ1645年7月18日、二度目の禁令を発しました。
【意訳】
「いいか?差していい刀の長さは約88㎝、脇差は約54.5㎝までだ。でっかい角ばった鍔とか、朱色や黄色の鞘とか、ド派手なデコレーションは禁止。それと奇抜な髪形や男むさいヒゲもろもろ禁止。前にも禁止したはずだが、最近いささか目に余るから、もう一回言っておく。今度こそ、ちゃんと守れよ!」【原文】
「刀は二尺九寸。