ペッパー君が『派遣切り』される!華々しい 登場から「3年」…
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ソフトバンクの人型ロボット『Pepper(ペッパー)』が“派遣切り”の憂き目にあっているという。登場して3年たちレンタル契約更改が10月に佳境を迎えたが、契約更改を予定する企業は15%にとどまっているというのだ。
「3年前は目新しさがあったのですが、今となってはブームも過ぎ去り、ペッパー君を見掛けても、多くの人が素通りしていきます。結局、ロビーやフロント前においても、話し掛けるのは小さい子どもさんしかいなくて…」(某企業関係者)
ペッパー君が“派遣切り”の憂き目に遭っているのは、ここ数年、急速に発達したウェブサービスやアプリケーション、AIの存在が取って代っているからだ。多言語対応がウリの一つであったペッパー君だったが、現在はiPadのアプリで十分カバーできる。
おばさん型ロボット颯爽と登場!
そんな中、ペッパー君と入れ替わるように、10月からある役割に特化した新しい人型ロボットがお目見えした。食品工場で弁当の盛り付けが自動化できる「食品盛り付けロボット」だ。
頭の上に色が分かるカメラと距離が分かるカメラが搭載されており、食材までの距離、弁当までの距離を認識して見分け、つかんでいく。手の部分はトングのようにおかずが挟めるようになっていて、弁当のトレイの所定の場所に乗せていく。
さらに、そのおかずが、から揚げなのかポテトサラダなのか認識することで、力加減を自動で調整し、うまくつかむ。この「食品盛り付けロボット」は、秋葉原のロボット関連ベンチャー企業『アールティ』社製だ。
「コンビニ向けの弁当工場の労働は、朝早いことなど過酷ですから、募集をかけてもなかなか人が集まりません。そこで自動化できないかということになったようですが、今後は人手不足解消だけでなく、ペッパー君のように話すこともできるように進化させるようです」(ITジャーナリスト)
そもそもこのロボットは、身長130~150センチで小柄な女性を参考にしている。形状も柔らかさを意識した作りになっており、総菜工場にいるおばさん的ないでたちだ。この「食品盛り付けロボット」は、来年に量産型モデルを発表予定で、再来年2020年の発売開始を目標としている。
産業用ロボットの進化スピードは、人間の“欲求”をはるかに上回っているようだ。
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Paolo De Gasperis / Shutterstock