心も体も「サザン愛」にどっぷり 鶴見「スキップビート」、マニア集う粋な店 (3/4ページ)

MERRY X'MAS IN SUMMERを歌うマスターの山本さん
マイク置いた山本さんはカウンターから優しく慈愛に溢れた視線で客を見守っている。時折、客との談笑もしながら、宴は閉店まで続いた。
1か月のスピード開店マスターのインタビューは客足が若干落ち着いた閉店後の18年12月1日未明に改めて行った。まず、これだけの店を作り上げるまでの話について聞いた。
マスターが最初にサザンオールスターズの触れたのは、小学生のとき。当時住んでいた沖縄県は民放のチャンネルが少なかったといい、
「ザ・ベストテン(TBS系)を観ないと学校の話題についていけない」と話した。この番組に頻繁に出演していたサザンを観て「面白いのが出てきた」というのが第一印象だった。
その後、24歳で上京し、転機が訪れたのは12年。あまりのサザン愛をみかねた上司から横須賀市にある「居酒屋佳祐」という店を紹介された。早速、その店に向かったマスターは嬉しかった反面、当時はカラオケができない店だったのが引っかかった。
「こういうのがないなら鶴見にお店作っちゃうよって。ちゃんと居酒屋佳祐の店主に話して、その1か月後にオープン」サザンのファンが集まれてカラオケができる店――。構想から実現までわずか1か月のスピード開店だ。店名については自身の英徳(えいとく)の名前と楽曲タイトルをひっかけて「匂艶 THE EIGHT CLUB」などを候補にしていた。しかし、中学3年生の時に初めて買ったレコードのタイトルであり、英語のフォントにしても映えるとの理由で現在の店名に決まった。
スピード開店だったが、同業の知り合いがいない、宣伝のために使うSNSもやったことがないゼロからのスタート。さらに「ファンでない」と入れない店であることもあって、当初の客足は伸び悩んだという。